ヌーラボって生成AIをどんなふうにソフトウェア開発に活用しているのか?

こんにちは、ヌーラボCTOの馬場です。

いつも僕たちのサービスであるBacklogやCacooをご利用いただき、本当にありがとうございます。

ところで、テクノロジーの世界は、日々ものすごいスピードで進化していて、ワクワクしますね!

特に最近、話題の中心にいる生成AIは、僕たちの働き方や「創造」のカタチを、これから大きく変えていく可能性を秘めていると感じています。

僕たちはこの変化を大きなチャンスと捉え、「To make creating simple and enjoyable – 創造を易しく楽しくする」というミッションを、もっとパワフルに推進するための力にしたいと考えています。

そのためのアクションとして、2025年4月からスタートした今期の技術戦略では、「生成AIの活用による開発生産性の最大化」と「AIファーストな開発スタイルへのシフト」を重要なテーマのひとつとして掲げました。

ヌーラボでは、AIがもう活躍中!

実は生成AIの導入はすでに2023年から始まっており、すでに僕たちの日々の業務をしっかりサポートしてくれています。

すでにGemini AdvancedやGemini for Workspaceが全社的に展開されており、情報の分析や共有、資料作成をとてもスムーズにしてくれています。

AIのサポートでドキュメント作成もはかどり、分かりやすいドキュメントが増え、チーム内の情報共有もスムーズに。「これ、どう使うんだっけ?」を探す手間も減ってきています。

最近ロールアウトされた Google Meet の AIによる会議の文字起こしのおかげで、「あれ、何が決まったんだっけ?」と後で悩む時間が減り、議論がより建設的に進むようになった、なんて声も聞こえてきます。

開発現場の動き

また、ソフトウェア開発の現場では、AIはますます頼りになるパートナーです。

2023年末からGitHub Copilotを全エンジニアに開放しており、開発の頼もしいパートナーとして、エンジニアリングをサポートしています。面倒な定型作業から解放される時間が増えています。

そして何より嬉しいのが、現場のエンジニアたちが好奇心旺盛にAIの可能性を探り、「こう使えばもっと良くなる!」「この作業、AIに任せたら早い!」と、自ら活用をどんどん広げています。この自発的なエネルギーも、僕たちのAI戦略を加速させています。

目指すは「AIファースト」な開発スタイル

今後は、この流れをもっと本格化させていきます。コードレビュー支援、テスト自動化、バグの早期発見など、開発の様々なシーンで生成AIをもっと活用していきます。これによって、エンジニアがもっと創造性を発揮できる、本当に創造的で面白い課題にグッと集中できる環境を作っていきます。

そして、「なんとなく良くなった」ではなく、ちゃんと効果を測って改善したいので、開発生産性の可視化と改善プロセスの組織への浸透を図るといった、データに基づいたカイゼンも進めています。

進化するエンジニア像

今回の技術戦略を進める中で、特に僕が大きな可能性を感じているのが、エンジニアの役割の変化です。

生成AIを使いこなすことで、エンジニアはAIが生み出したものを的確に評価・改善したり、より良いシステム設計を考えたりと、さらにクリエイティブな役割を担うようになるでしょう。

正直に言うと、「AIがコードを書くなら、エンジニアの仕事はなくなるのでは?」と心配する声も、もしかしたらあるかもしれません。

でも、僕は全く逆だと考えています。むしろ、これはエンジニアにとって、より本質的で創造的な仕事に集中できる、またとないチャンスです。

単にコードを書く作業は、AIが得意な部分として任せられる領域が増えていくでしょう。その代わりに、私たちエンジニアには、「どんな価値をユーザーに届けたいのか?」「そのために最適なシステムはどうあるべきか?」といった、よりクリエイティブな設計思考や課題発見・解決能力、そして、AIという強力なツールをいかに賢く活用し、そのアウトプットの価値を最大化するか、といった能力が、これまで以上に求められるようになると考えています。

AIは驚くほど進化していますが、ユーザーの心の奥にあるニーズを汲み取ったり、ゼロから独創的なアイデアを生み出したり、チームメンバーと情熱を持って協力し、複雑な問題を粘り強く解決したりするのは、やはり人間ならではの領域です。

考えようによっては、これまで少し手間だと感じていた作業から解放され、もっと「創る」ことそのものの面白さや、ユーザーに「これはすごい!」と喜んでもらうための探求に、より多くの時間とエネルギーを注げるようになる。これって、エンジニアにとってはすごくエキサイティングな未来だと思いませんか?

もちろん、これは簡単なことではありません。新しいスキルを学び、変化に対応していく必要があります。ヌーラボとしても、エンジニア一人ひとりがこの変化を前向きに捉え、AI時代の「創造」を楽しみながらリードしていけるよう、学習機会の提供など、会社として全力でサポートしていくつもりです。

この変化こそが、僕たちヌーラボのミッションである「創造を易しく楽しく」を、さらに高いレベルで実現していく鍵になると、僕は信じています。

未来へのアンテナも張ってます

もちろん、現状維持で満足するつもりはありません。

CLINEやDevinといった、AIによるコード生成AIエージェント、そしてDifyのようなローコードAIアプリ開発プラットフォームにも手を伸ばして、「開発をどう変えてくれるか?」という視点で評価・検討を進めています。

そして、ヌーラボが提供するBacklogやCacooといったプロダクトにも、AIの力をうまく取り入れて、ユーザーの皆様にもっと「いいね!」と思っていただけるように進化させていきます。

AIと共に、創造の未来へ

僕たちにとって、生成AIは単なる効率化ツールではありません。エンジニアたちの創造性を加速し、開発プロセスそのものを進化させるための、大切なパートナーです。会社の戦略と、現場の熱意。この両輪で、AIと共に「創造を易しく楽しく」する未来を、しっかり作っていきます。

これからのヌーラボのチャレンジに、どうぞご期待ください!

 

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