3つの専門チームは、なぜ集まったのか?「カスタマーコミュニケーション部」初集会で見えた個性と結束!

どうも、こんにちはレオです!

ヌーラボに入社して8年目に入り、現在は2024年10月に新設されたカスタマーコミュニケーション部の責任者を務めております。

入社時はマーケティング課に配属され、ウェブサイトの開発や保守を任せていただき、そこからウェブサイト課となり、ウェブサイトのエンジニアとして従事してきました。業務内容は入社当時と比べると全く変わっていますが、ヌーラボのミッションやNuice Ways、ヌーラバー(ヌーラボで働く社員の呼称)が好きで現在も楽しくコラボレーションしています。

ということで、早速本題にいきます。

はじめに

(この記事は、ヌーラバー、そしてヌーラボの組織づくりやチームビルディングに興味を持ってくださっている社外の皆さまに向けて書いています。 )

ヌーラボには、異なる専門性を持つチームが集まった「カスタマーコミュニケーション部」という少しユニークな部署があります。今回は、この部署が編成されて初めて開催した「ギャザリング(集会)」についてご紹介します。 なぜ専門性の異なるチームが集まったのか?ギャザリングはどんな目的で、どんな雰囲気で、具体的に何をしたのか? そして、時間と労力をかけてこうした場を持つことが、チームの未来にとってどれほど重要なのか。そんな舞台裏と、私がこの経験を通して感じた手応えや学びを、率直にお伝えできればと思います。

株式会社ヌーラボのキャラクター「ヌーマン」の人形がテーブルの上で佇んでいる様子

カスタマーコミュニケーション部とは?

私自身、これまで「カスタマーコミュニケーション部」という名称の部署は他では見聞きしたことがなく、世間的にも珍しい構成の部署なのではと感じています。そのため、「一体どんな部署なんだろう?」と想像がつかない方のために、まずは簡単にご紹介させてください。

ヌーラボのカスタマーコミュニケーション部は、事業広報課カスタマーサポート課ウェブサイト課という、一見すると全く異なる役割を持つ3つの課が集まった組織です。

この部署ではヌーラボのサービスをご利用いただいているお客様はもちろん、メディア、パートナー、株主、将来ヌーラバーになる方など、社内外の様々なステークホルダーとのコミュニケーション接点を、事業の上流から下流まで各課の専門性で幅広く担当しています。より広範な層に対する接点とフィードバックループの構築、そしてこれらの接点を通じて「情報迷子をつくらない」という共通の目的を果たすために編成されました。

部署の役割やポテンシャルを最大限引き出し、事業に貢献していくこと。そして、ヌーラボならではのカスタマーコミュニケーション部のあり方を示すことで、もしかしたら世の中の新しい組織モデルの参考になれるかもしれない…。そんな未来を想像して、個人的にとてもワクワクしています。

ギャザリング開催の背景と目的

ご紹介した通り、カスタマーコミュニケーション部は広報、サポート、ウェブサイト制作・運用という異なる専門性を持つメンバーで構成されています。それぞれの課が独自のミッションや目標を持ち日々奮闘していますが、目指すのは「ステークホルダーとのあらゆる接点を最適化し、情報迷子をなくす」ことです。

しかし、日常業務ではどうしても課を越えた接点が生まれにくい状況でした。部署としても設立が間もない上に、今年4月には新たに3名のメンバーが加わったという背景も重なっていました。こうした状況から、「隣の課の人がどんな仕事をしているのか、実はよく知らない」「お互いの人となりをもっと知りたい」「そもそも、なぜこの3課がひとつの部署になっているのだろう?」といった、純粋な疑問がメンバーの中に存在していることも事実でした。

そこで、今回のギャザリングでは相互に自発的に助け合える関係性を作り、部署としてより高いアウトカムが出る状態を作ることを目的として設定しました。単に交流するだけでなく、その関係性が具体的な行動変容=「助け合い」に繋がり、結果として部署全体の成果向上に結びつくことを目指したのです。

私個人としても、このギャザリングにはいくつかの強い期待がありました。

 第一に、新メンバーを含め、メンバー同士の関係性を深めること。多様なバックグラウンド、価値観、考え方を持つメンバーが集まっているからこそ、「誰と働くか」が仕事の楽しさや生産性に与える影響は大きいと感じています。まずは互いを知り、信頼関係の土台を築くことで、活発なコミュニケーションや予期せぬコラボレーションが生まれ、質の高いフィードバックループが回り出すはずだと考えました。 

第二に、弊社のCRO(Chief Revenue Officer)の小島から、部署の設立背景や会社全体の目標、そして私たちカスタマーコミュニケーション部への期待を直接インプットしてもらうこと。これにより、メンバー一人ひとりが日々の業務の意味を再確認し、部署の目標達成を「自分ごと」として捉え、目的を持って業務を進められるきっかけになればと考えました。

多彩なワークショップで「助け合い」を体感・言語化

今回のギャザリングのメインコンテンツとなるワークショップでは、「助け合い」をテーマに据え、社内でワークショップの設計やファシリテーターとして幅広く活動しているヌーラボの藤田と、外部よりワークショップデザイナーとしてご活躍されている近藤 茜さんにご協力いただきました。近藤さんには、当日のファシリテーションに加え、議論や気づきをリアルタイムで可視化するグラフィックレコーディング(以下、グラレコ)も担当していただきました。お二人の知見と経験により、参加者が楽しみながら深い学びに到達できる、インタラクティブなコンテンツ満載のワークショップが実現しました。 

まずは当日の流れに沿って、各ワークショップの概要を、私の個人的な一言コメント付きでご紹介します。

CROを囲いワークショップを行っている様子

1. オープニング & CROからのインプット

ワークショップの目的と趣旨説明を行い、早速CROの小島より、なぜこの3課でカスタマーコミュニケーション部を設立したのか、その背景にある思想や会社全体としての目標、寄せられる期待について、熱いメッセージが語られました。このパートについては先程「カスタマーコミュニケーション部とは?」のところでお話した詳細な内容がなされました。経営からの期待や意図を直接聞く機会は貴重であり、メンバーの目線合わせや「自分たちの役割は大きいぞ!」という意識向上に確実に繋がったと感じます。質疑応答も活発に行われ、予定時間を超えるほどメンバーの関心の高さが伺え、理解を深める素晴らしい時間となりました。

一言コメント:CROの話は非常に熱がこもっていました。難しいビジネス用語が飛び交う中、真剣に話を聴いているメンバーの表情が印象的でした。質問タイムでも鋭い質問が飛び、みんなの当事者意識の高まりを感じて嬉しくなりました。

2. サイレント整列

言葉を使わず、ジェスチャーだけで誕生日順に並ぶワーク。新メンバーや、全体で話すのが少し苦手なメンバーもいる中で、自然なコミュニケーションを促し、場の空気を和らげる目的で実施しました。

一言コメント:初っ端のワークから私がルールを勘違いしてしまい、大声で誕生日を言ってしまうという珍事があり、狙い通り、いや狙い以上に!?場を温めることに成功しました。

サイレント整列の様子

3. 関係性を深める①:弱みぐだぐだ自己紹介

「弱み」という、普段はあまりオープンにしにくい側面を、あえて共有するワーク。これにより心理的安全性を高め、相互理解を深めることを目指しました。「こんな一面があったんだ!」とお互いの意外な部分を知るきっかけになりました。 

一言コメント:割と感覚で生きているタイプの私は、人の弱みを知ると、なんだか勝手に親近感が湧いて、一気に仲良くなれた気がしちゃいます。弱みって、実は人と人を繋ぐ強力なフックなのかもしれませんね。

4.関係性を深める:ストーリーテリング

3〜4人のグループに分かれ、「助ける / 助けられた」エピソードを各自が紙に書き出し、一人7分間で語り、その後質疑応答とフィードバックを行うワーク。人の経験や価値観に深く触れることで、「この人を助けたい」「こんな風に助けてもらえるかも」という気持ちを自然に引き出し、助け合う関係性について具体的に考える材料を集めました。「7分間話し続けるのは意外と難しい!」という声も多く聞かれましたが、人の話をじっくりと聞き、自分の経験を言葉にする、非常に濃密な時間でした。 

一言コメント:自分の話をするのは嫌いじゃないので7分なんて余裕だろうと高を括っていたのですが、実際やってみるとストーリーが尽きて3分くらい余ってしまい…。そこから脳をフル回転させて何とか繋ぎました。自己表現の良いトレーニングになりましたね。

5. 「助け合う」を考える:「受援力」という視点

「助けやすい人・助けにくい人」の特徴や「助ける」アクションを議論するワーク。その中で、「受援力」という視点が提示されました。これは助けを上手に求め、受け入れる能力のことです。「受援力」を発揮しやすい環境の重要性など、助け合いを多角的に理解し、それを促す要因についての共通認識を深めました。

一言コメント:「受援力」という視点が加わったことで、各グループの議論では単に「助ける側」の視点だけでなく、「助けを求める側」のスキルや、それを受け入れる環境の重要性にも光が当たり、議論が一気に立体的になったと感じました。

「助けやすい人・助けにくい人」の特徴や「助ける」アクションを議論するワークの様子

6. 個人同士で助け合える関係性を作る:強み弱みマッチング 

各自が付箋に自分の「強み(助けられること)」と「弱み(助けてほしいこと)」を書き出し、それを他のメンバーの付箋と見比べながらマッチングしていくワーク。「これなら私が助けられる!」「これ、まさに〇〇さんに助けてほしい!」といった具体的な気づきが生まれ、部署内での相互扶助の可能性が一気に可視化されました。 

一言コメント: このワークでは「〇〇さんの弱み、私の△△でカバーできます!」みたいな発見が次々生まれて、各グループがポジティブなエネルギーに満ち溢れていました。所属する課の専門性以外の部分でも個人の強みと弱みがマッチングしていたのも、この強み弱みマッチングのワークの特徴かもしれません。

7. チームの助け合いについての合意を作る:「助け合い宣言」作成 

これまでのワークショップで出てきた意見や気づきを元に、グループごとに助け合い宣言を考案し、発表しました。これにより、各グループの助け合いに対する行動指針や心構えが、メンバー自身の手によって生み出されました。

一言コメント:自分たちで言葉を紡いだ宣言は、やっぱり重みが違いますね。メンバーの想いが詰まっていて、部署の未来が明るく見えました!

8. 振り返り

ここで、近藤さんが一日を通して描いてくださったグラレコが登場します。議論の流れや重要なキーワード、参加者の表情までが温かいタッチのイラストで表現されており、全員で一日を視覚的に追体験する素晴らしい時間となりました。そして、一日の経験を通じて何を感じ、何を学んだのかを個人として言語化し、一人ずつ発表しました。この日の学びやエネルギーを、明日からの具体的な行動にどう繋げていくかを確認し合うことができました。

一言コメント:一人ひとりの学びや決意が聞けて、「今日の経験は無駄じゃなかった!」と確信できた瞬間でした。グラレコで視覚的にも一日を追体験できて、皆で共有できる物理的な想い出として残ったことも嬉しいです。みんなのポジティブな言葉に、私自身が一番元気をもらいました。

近藤茜さん作のグラフィックレコーディング

9. 懇親会

ワークショップ終了後は、会場を移さずそのまま懇親会へ。CEOの橋本も駆けつけ、ワークショップ中の真剣な雰囲気とはまた違ったリラックスしたムードの中で、さらにメンバー間の交流を深めることができました。

一言コメント: ある意味、ここからが本番!? ギャザリングのメインイベントといっても過言ではありません。肩の力が抜けて、ワークショップ中とは違う素顔が見えたり、ぐっと距離が縮まる瞬間です。リラックスした雰囲気だからこそ、CROやCEOに対して昼間は出なかったような鋭い質問や、さらに突っ込んだ対話が自然に生まれる場面もあって、これがまた最高でした!やっぱりこういう直接対話できる時間が一番大事なんだと実感しました。

懇親会で提供された刺盛り

ギャザリングを終えて

今回のギャザリングを終えて、私はとてもポジティブな手応えを感じました。

まず、会場全体の雰囲気がとても良かったこと。ワークショップでは様々なコンテンツでグループが頻繁にシャッフルされ、普段あまり話す機会のないメンバー同士でも自然な会話が生まれ、多くの笑顔が見られました。まさに「ワイワイ感」に溢れた一日でした。

CROのインプットパートでは、メンバーから本質的な質問が次々と飛び出し、経営方針や部署の存在意義に対する理解が深まっている様子が伺えました。これは、メンバーが会社の目標を自分ごととして捉え始めている証だと感じています。

開催後のアンケートでも、嬉しい声やポジティブな感想がたくさん寄せられました。いくつか抜粋してご紹介します。

  • 他メンバーのことをよく知ることができ、今後の業務がかなりスムーズになると感じた
  • 「情報迷子をつくらない」という目的への理解が深まったことで、同じ部署内での連携がより取りやすくなった
  • 一緒に働くメンバーの弱みや強みを知ることでこれから一緒に働く上での接し方のヒントになる気がした
  • これまで遠慮していた質問やコラボレーションが、以前よりもしやすくなったと感じた
  • みんなとの関係性を作れたことや、『受援力』で助けられる側にも能力がいることを改めて認識できた

一方で、ワークショップのコンテンツにおいて、一部分かりづらかったといった正直なご意見もいただくことができ、今後のコミュニケーションや情報共有のあり方を考える上で、貴重なフィードバックとして受け止めています。

総じて、目的達成度(10点満点)は平均8.8点、全体の満足度(10点満点)は平均9.4点と、非常に高い評価を得ることができました。

前述したアンケート結果の通り、目的達成に直結するコメントが多く見られ、タイトなスケジュールではありましたが、みんなで集まり、とても有意義な時間を過ごすことができました。

ギャザリング参加者の集合写真

助け合いの文化を、これからの力に

今回のギャザリングは、多様なバックグラウンドを持つメンバーがお互いを深く理解し、心理的安全性の高い環境の中で「助け合い」について真剣に考え、そして具体的なアクションに繋がる「気づき」と「関係性」を得るための重要な一歩となりました。

ワークショップの中で作成した「助け合い宣言」、そしてここで生まれた繋がりや信頼関係は、日々の業務における連携をスムーズにし、部署全体のパフォーマンス向上、ひいてはカスタマーコミュニケーション部が目指す「情報迷子をつくらない」世界の実現に貢献してくれると期待しています。

もちろん、関係性は一度作って終わりではありません。このギャザリングで得たものを日々の業務の中で実践し、継続的にコミュニケーションを取りながら、より強固な「相互に自発的に助け合える」部署へと成長していきたいと思います。

最後に、素晴らしいワークショップを設計・ファシリテートし、さらに素敵なグラフィックレコーディングで場を豊かにしてくださった近藤 茜さんと、同じくファシリテーターを務めた弊社の藤田、そして日々の業務で忙しい中、積極的に参加してくれたメンバー全員、我々に期待を寄せ、熱いメッセージを届けてくれたCROに、心から感謝申し上げます。

これからのカスタマーコミュニケーション部の活動に、どうぞご期待ください!

より良いチームワークを生み出す

チームの創造力を高めるコラボレーションツール

製品をみる