こんにちは!カスタマーサポートチームのMisatoです。
カスタマーサポートチームでは問い合わせ対応がメインの業務です。
単純に顧客からの質問に回答するだけでなく、問い合わせの背景について積極的にヒアリングを行ってみました。
すると、当初想像していた以上の効果があり、私自身にとって良い経験になりました。
このブログではどういう経緯でヒアリングに取り組んだのかや、具体的に何をやって、どんな効果があったかをまとめました。
ブログを書いてみてはいますが、まだまだ勉強中ですので、温かい目で読んでいただけると幸いです。
目次
はじめに
私は新卒3年目の時に地元福岡へのUターンとともにヌーラボへ転職し、サポート経験ゼロでカスタマーサポートチームに入社しました。
入社したての時のカスタマーサポートのイメージは問い合わせに回答するチームで、顧客にとって良いサポートとは「すぐに回答が返ってくること!」と考えて、問い合わせにスピーディーに回答することを心がけて対応をしていました。
(たしかに、今考えても間違いではありません!!!)
経験を積んでいくうちに、早く大量の問い合わせを対応できるようになって、一旦は満足していましたが、何となく物足りなさを感じるようになってきました。
カスタマーサポートの役割は問い合わせに回答するだけでなく、顧客とプロダクトの懸け橋になることも役割のひとつだと思います。
SaaSプロダクトのカスタマーサポートとして、さらにプロダクトに貢献するためには、プロダクトに良いフィードバックを渡せるようになりたいと思いました。
プロダクトのフィードバックに注力するにあたり、「そもそも良いフィードバックとは何か」や「どうやったら良いフィードバックができるか」と自分で考えたり、実際にプロダクトマネージャーに聞いたりしました。
顧客から「XXの機能が欲しい」と言われて、それを開発チームにフィードバックするだけでは不十分です。
顧客が本当に解決したい課題が分からない状態で開発しても、求められているものとずれてしまい、せっかく開発したのに使われないかもしれません。
そのため、
- 顧客の要望にはどんな背景があって
- 本当に解決したい課題は何で
- 理想の状態は何か
- 今の機能ではどういう点が希望に添えないのか
など、要望の解像度が高くないと、プロダクトにとっても顧客にとっても良いフィードバックにはなりません。
そして、これらの情報を引き出すためには、「ヒアリング」が必要です。
具体的に何をやったか
ヒアリングは今まで自分がしてきた「問い合わせにすぐに答える」と正反対のことでした。
今まで私がしてきた顧客からの「質問」に対して単純に「回答」するだけだと、対話力の難易度としてはそこまで高くないですが、ヒアリングをするためには対話力の難易度が上がります。
そのためまずは、サポートチーム内でヒアリングが得意な人の文章や本を読んだりしながら、勉強して真似して少しアレンジして・・・を繰り返して学んでいきました。
相手から話を引き出すためには、気持ちの良いコミュニケーションでないと、仕事で忙しい中サポートの質問に答えようと思わないかもしれません。
気持ちの良いコミュニケーションをするためには具体的にどうしたらいいのか、自分なりに考えて実践していることは次のようなことです。
相手の状況や気持ちを想像する
一番大切で一番難しいことです。まずは相手がどういう状況でどういう気持ちで問い合わせをしてきたかを考えます。
例えば、問い合わせ内容を読んで「XXの状況ということか。それは困るだろうな」と相手の状況から相手の気持ちを想像したり、今までのサポート経験から「XXについて質問しているということは○○についても心配してそうだな」と予想したり、「使い始めですぐにつまずいてそうだから、どこまで把握されているか確認しながら案内したほうが良さそうだな」など、相手の状況や気持ちを想像します。
相手の状況や気持ちを想像することで、自ずとどのような情報が必要で、逆にどんな情報が不要なのかが察せるようになってきました。
受け止める
話し手は自分の話したことに対して聞き手が反応をしてくれると安心すると思います。
残念ながら「相手の状況や気持ちを想像する」だけではどんなに相手の気持ちを考えていても、なかなか相手には伝わりません。
そのため、「あなたの状況や気持ちをちゃんと受け止めてますよ」と言葉で伝えるようにしています。
具体的にしていることは、顧客が言っていることを要約して復唱することです。
要約して復唱することで「あなたの話をちゃんと聞いてますよ、お気持ちわかりますよ」と、相手の話を聞いていること・相手の気持ちを考えていることを伝えられるようになります。
また、復唱することで状況についての認識確認が取れて、コミュニケーションが円滑になりやすくなる利点もあります。
質問する
ヒアリングで聞きたいことを引き出すためには、相手が質問に対して答えやすくなる工夫をする必要があります。
単純に「○○についてどう思いますか」と聞いても、こちらがどうして質問をしているのかが分からないので、相手は回答する気になれないと思いますし、せっかく答えてくれてもこちらが聞きたいことを聞き出せません。
例えば「実はその機能についてはうちも開発したい機能で、もしよかったら社内でユースケースとして共有するから、どういう背景でお問い合わせされているかお伺いできますか」と聞くことで、質問の背景が分かるため、こちらが聞きたいことを聞き出しやすくなります。
また、相手が回答することへのメリットもお伝えすると、さらに回答するモチベーションが上がるのではないかと思います。
具体的には「状況によっては、もしかしたら代替案をご案内できたり、一緒に運用方法を考えられるかもしれないので、どういう状況か教えていただけますか」や「こちらの回答で疑問点は解消されましたか。何か懸念点やお困りごとが解消できなかったら、状況に合わせてご案内しますので詳しくお伺いできますか」などです。
どんな効果があったか
ヒアリングを積極的に行った理由は「プロダクトフィードバックとして十分な情報を収集できるようになる」でしたが、当初は考えてもいなかった良い効果がありました。
フィードバックの質と量の向上
まずは当初の目的のフィードバックの質と量の向上です。
問い合わせでいただく要望だけを開発チームに伝えるのではなく、
- 顧客からいただいた要望にはどんな背景があって
- 本当に解決したい課題は何で
- 理想の状態は何か
- 今の機能ではどういう点が希望に添えないのか
など、まだまだ勉強中で十分な情報を収集できていませんが、以前より良質な情報を開発チームにフィードバックできるようになりました。
具体的には、1ヵ月間に開発チームに挙げているフィードバックの件数が平均3件から10件に増加しました。
また、ヒアリングした内容が開発チームのTypetalkトピックで、話題に挙がり今後の開発要望のひとつとして、検討していただけました。
課題に沿ったサポートができるようになった
ヒアリングを行うことで顧客が本当に困っていることを解決しやすくなりました。
この効果は当初は思ってもいませんでしたので、すごく良い経験になりました。
カスタマーサポートになったばかりのころはすぐに回答が返ってくることが良いサポートで、逆にヒアリングをするとその分問題解決が遅くなりますし、仕事で忙しいところヒアリングされると嫌な気持ちにさせてしまうと考えていました。
しかし、ヒアリングをしてみると想像していた以上に顧客は状況について教えてくれました。
どういう背景で質問してきているかを聞くと、予想外な答えが返ってきたりして、「なるほど!XXがしたかったんですね!それだったらこういう方法がいいですよ!」と目的や状況にあった案内ができるようになりました。
また、ヒアリングをしていくと今まで単純な質疑応答になっていた問い合わせも、ヒアリングの余地があるものに見えてみました。
例えば、
顧客:○○はできますか?
サポート:いいえ、できません
という回答になる問い合わせに対しても、「どういう背景で聞いてるんだろう?もしかしたら何か解決案や代替案をご案内できかもしれない!」と思えるようになりました。
実際に、ヒアリングをしてみると、プロダクトの機能で問題解決できたり
運用方法で代用できるケースもあり、顧客が解決したい課題を解決できるようになりました。
もちろん、入社当初考えていたように問い合わせの回答がすぐに返ってくることは、顧客が疑問に思っている時間は短くなりますし、それはそれで良い体験になると思います。
ただ、今振り返って考えてみると、そもそも顧客はプロダクトについて熟知しているわけではありません。
そのため、自分がやりたいことを実現するためにはどのような手段があるのかについて知りませんし、問い合わせ内容も自分が知っている範囲での質問になります。
そこで、カスタマーサポートが「本当に実現したいことはどんなことで」「何を心配しているのか」などをヒアリングして、顧客にあったご案内をすることでさらに良い体験になるんじゃないかなと思います。
顧客からの評価が上がった
カスタマーサポートチームではIntercomというチャットツールを使っています。
Intercomでは窓口をクローズすると顧客からサポートの評価を受けられます。
今までの満足度が約85%のところ、直近数か月だと約90%に成長しました!
わたし個人が良いサポートができるようになったと感じているだけでなく
顧客からも以前より良い評価をいただいていて、うれしいです!
対応した顧客からいただいた声の一部を紹介します。
親身になって早急に相談に乗ってくれた。こちらの目的をくみ取って状況にあった問題解消の提案をしてくれた。
今後の改善に向けヒアリングをされている点が非常に頼もしかった。製品を利用してよかったなと感じました。 今後も課題を収取され、改善改良の基となるサポートチーム運営と、Backlogサービスよろしくおねがいします。
ご返信を拝見してこんなに親身に相談に乗っていただけて感動いたしました。
これから取り組みたいこと
ヒアリングを行うことで顧客にとってもプロダクトにとっても、よい効果があるということが分かりました。
そこで、
- プロダクトへより良いフィードバックができるようになること
- 顧客が本当に解決したい課題に沿った案内ができるようになること
を目的にチームで勉強会を開きたいと思います。
勉強会の内容はまだまだ作成中ですが、顧客にとってもプロダクトにとっても良い機会になるよう頑張ります!
おわりに
入社当初に考えていた通り、問い合わせの回答がすぐに返ってくることも良いサポートだと思います。
ただ、問い合わせをする顧客の状況や問い合わせ内容によっては、まだまだ顧客とプロダクトの双方がもっとハッピーになれる伸びしろがあると思います。
その伸びしろを埋めてくれるひとつの手段として「ヒアリング」があるんじゃないかなと思いました。
今回ブログで書いたヒアリングについてもまだまだ勉強中で、他にも試してみたいことや興味があることがたくさんあります。
どうすればさらに良くなるのかを考えてこれからも励んでいきたいと思います。