ヌーラバーのMIHOです!2017年9月22日にヌーラボ東京オフィスにて「 Geeks Who Drink in Tokyo -HTML5 Edition-」を開催しました!「HTML5が実現するフロントエンド開発」をテーマに、FlashからHTML5への移行が完了したCacooチームに開発の経緯と技術的な選定をお話しました。さらに、アドビシステムズの轟 啓介さんをゲストにお招きして、Flash Playerサポートの終了についてQ&A形式でお話しをお伺いしました。当日のイベントをダイジェストでお届けします。
僕たちとHTML5の2500日 ~Cacoo脱Flashへの険しい道~
ヌーラボが開発するオンライン作図ツールの「Cacoo」は2017年9月13日にFlashからHTML5への移行が完了しました。2500日という長期に渡って進められていた、CacooのHTML5化プロジェクトをフロントエンドエンジニアである国広 輝夫と川端 慧が「僕たちとHTML5の2500日〜Cacoo 脱 Flash への道〜」というテーマでお話ししました。
実はCacooエディターのHTML5化の最初の調査は2010年の末に始まりました。しかし、グローバルでのサービスの成長が加速したため、Flashの追加開発を優先することに。HTML5化のプロジェクトは一時凍結しました。そこから約4年半の歳月を経て、2016年4月にCacooのHTML5版エディターの調査が再開されました。そして開発も本格的に始まり、2017年9月13日に「Cacooすべての図で HTML5 版エディターが利用可能に–リリース完了のご報告と今後の展望」で、移行完了のご報告をしました。
発表では、社内ベータ時の不完全な状態から、どのような変遷を経て現在の完成形のエディターにたどり着いたのか、技術的なトピックがメインとなりました。ブラウザ間でのサポート状況の差異や描画APIの調査としてSVGとCanvasを比較したお話し、またライブラリの選定など、詳細については以下のスライドをご覧ください!
Q&Aセッション「2020年にFlash Playerのサポートを終了するアドビさんにいろいろ質問!」
さらに、今回はスペシャルゲストとしてアドビシステムズよりCreative Cloud マーケティングマネージャーの轟 啓介さんにお越しいただきました。2017年7月に「Flash & The Future of Interactive Content | Adobe」にて、2020年にFlash Playerのサポート終了を公式発表したアドビさん。その決断について、Flashの歴史を振り返りながら、メディアでは語られていない技術的な背景をお話しいただきました。
現在のWebの標準技術は、Flash Player無しでは語ることはできません。轟さんは、Flash Playerによって実現できるようになった技術や、乗り越えられなかった障壁など、ひとつひとつの質問に丁寧に回答してくださいました。
Cacooのプロジェクトマネージャー平山も、福岡からオンラインで参加!Adobe AnimateのFlashからCanvasへの変換に関する、精度や評価について質問をしました。
発表後の懇親会では、Flashに馴染みのあるデザイナーやプログラマーの方による、Flash を使った制作やコンテンツを懐かしむ会話で盛り上がりました。今回のGeeks Who Drinkが、新しいつながりを創出したり、みなさんの新たな気づきの場となっていたら幸いです。
誠に残念ですが、10月はGeeks Who Drinkをお休みさせていただきます。11月は開催しますので、日程や場所はこちらのイベントページかConnpassのNulabグループで、ぜひチェックしてくださいね。
また、こういうイベントを開催してほしい!というご意見も、ヌーラボのTwitter(@nulabjp) か Facebookで受け付けております🎵