#Backlog のコミュニティマネージャーのリゾートワークと北海道旅 #ヌーラボのリゾートワーク

こんにちは。舌鼓しか打たない男こと、BacklogのコミュニティマネージャーTannyです。新型コロナに感染しないよう、しっかりと対策をしながら、2020年11月10日からリゾートワーク制度を利用して、北海道は旭岳の麓に位置する東川町に行き、株式会社Compathさんとのプログラムに臨んできました。

リゾートワーク制度とは、ヌーラボが独自で運営している教育研修制度です。北海道東川町、もしくは沖縄県宮古島市のいずれかを選び、現地で研修プログラムに参加しながらテレワーク、もしくは有給を消化することができます。昨年は宮古島市のプログラムに参加し、今年は東川町に行く機会をいただきました。

本記事では、プログラムの内容から現地での休暇の過ごし方と今回の体験を通して気付いたことをお伝えします。

 

研修プログラムを通じて取り組んだこと

株式会社Compathさんは、東川町でフォルケホイスコーレという仕組みを事業として立ち上げようとしている企業です。今回のリゾートワークでの研修は、Compath社の事業立ち上げにあたってどんなプログラムであれば法人・個人のニーズがあるのかを一緒に検討するという内容のプログラムでした。

今までのリゾートワーク制度では、学校で授業を行っていましたが、今回のように現地企業とのプログラムに代わるのは初めてのケースでCompathさんとのプログラムで取り組んできた3つのことをレポートします。

  1. 東川町役場の写真の町課にお勤めの矢ノ目氏へインタビュー
  2. フォルケホイスコーレのプログラムについてブレスト
  3. School for Life Compathのプログラムの一つ、「映画ナイト」に参加

 

東川町役場の写真の町課にお勤めの矢ノ目氏へインタビュー

今回のCompathのプログラムでは、事前に「東川スタイル」という本を読み、僕自身が興味を持った人にインタビューする機会をいただきました。東川町は一村一品の時代であった1985年に「写真の町」を宣言する事で正式な事業とし、良い町づくりに努めてきた経緯があります。当時としては先進的な取り組みだったのです。本の中で紹介されている先進的な企画の数々を役場という立場からどのように実行してきたのだろうか?僕は企画のプロセスや苦難に興味があったので、本では紹介されていませんでしたが、写真の町課の方と会いたい旨をCompathさんに伝えて、矢ノ目さんにお時間をいただくことにしました。

当時の担当は矢ノ目さんではなかったそうですが、現在はその事業を引き継ぎ牽引すると共に、「新婚姻届」や「コメ缶」、「グリーンヴィレッジ」など町を盛り上げる為に数々の企画を実現してきた矢ノ目さんに「立案から実行」に至るまでに心がけている事などを聞いてきました。

特に印象に残っている事としては下記のような事を仰っていました。

  • 立案段階:どうしたら住民の方々が喜んでくれるかを基準に自分(行政)を中心に考えない事
  • 実行段階:上長の決裁時にひっくり返されない為にパートナーなどと協力し予め外堀をガッチリと埋める事
  • 継続段階:関係者含めたやる人の”想い”と続くための”仕組み”が必要な事

また、「立案〜実行〜継続」に至るまで「写真の町宣言」がブレない軸となり、自身の励みになったそうです。つまり何の為の「写真の町宣言」かを考える事が何が大切かを見失わない為の道標となる訳です。

所謂、企業理念に置き換えて考えると分かりやすいかもしれません。つまり形はどうであれ、大切な事が腹落ちしていれば実行プロセスにおいて迷子になる事はありません。

インタビューをした感想

企画を考える事は大切だと思いますが、アイデアよりも実行に価値があると考えている為、「実行〜継続」に向けた考え方はとても勉強になりました。

実行段階で外堀を埋める事は一般的に”根回し”と表現される事もありますが、家族も含め、組織の中で生きていくには当たり前の働きかけです。逆に言うとこの段階を乗り越える事ができるかどうかはどれだけ熱意があるか試されていると考える事も可能だと思いました。

また、よくあるのが実現した後にホッと一息つきたくなる問題です。それ自体は悪い事ではないのですが、実現してからがスタートなので矢ノ目さんが言う、やる人の”想い”と続くための”仕組み”作りはとても大切だし、予めこれが視野に入っているか否かで実行プロセスにおいての行動も変わってくるのではないかと思いました。

実現に向け「情熱」が必要なら、さぞかし継続に向けては「冷静」な構築力が必要なのではないかと感じました。

矢ノ目氏へのインタビューへ向かうところ矢ノ目氏へのインタビューへ向かうところ

 

フォルケホイスコーレのプログラムについてブレスト

Compathのお二人とフォルケホイスコーレの中で取り組むプログラムについてブレストを行いました。

フォルケホイスコーレの本場のデンマークては、社会人が仕事をしない期間を意図的に作って通うことを想定していますが、日本ではまだ一般的なスタイルではありません。3ヶ月以上を通学期間とする本格的なフォルケホイスコーレを東川で開校するのは、2022年を目指しているそうです。そこでどんなプログラムがあったら面白いか、またはどのような事をフォルケホイスコーレに求めるか、などをユーザー目線でお話しました。

特に実現の可能性も加味していないので、抽象的な表現もありますが、下記のような話をしました。

  1. フォルケホイスコーレ参加者の話をじっくりと聞く機会があったら面白いのではないか。何を思い、ここに何を求めて、なぜいるか?など
  2. 現地でしかできない事や会えない人と出会い普段と違う刺激を浴びたい
  3. 自分の人生のナラティブについて語る会を設ける
  4. 過去の失敗談やドロップアウトの経験などを人に話す機会を設ける
  5. 会社のメンバーで参加しても面白そう。仕事の人格ではなくて、裸の人格を会社の人の前で出す
  6. 自分にしかできない事はないか?を考え直すと共に自分の今の仕事を見つめ直すキッカケにしたい

話をする中で、3と4で様々な人生の形や考え方がある事をお互いに知るのはとても大切な事だと感じました。

他にも、例えば普段組織の中で肩肘張ったり、肩書きに縛られたりしている方もいると思います。

個人的に仕事をするとはそういう事なのでほとんどの方が該当するのではないかと思いつつも、そういう足かせになり得る物を全て剥がして、自分がいる世界が全てではない事を知れば、客観的に自分自身を見つめ直す機会にもなるし、他人を受け入れる事にも繋がるのではないか、というような話もして盛り上がりました。

ブレストの感想

総じて僕が言いたかった事は「他人(ヒト)」を知り「自分」を知ろう。と、そういう事だったのではないかと思います。

例えば4なんかは一歩踏み出す勇気は必要かもしれませんが、ここを乗り越えたら過去の呪縛から解き放たれるでしょうし、5なんかは多分抵抗がある人がほとんどのようにも思えます。僕なんかは同じ部署の人同士でも、違う部署の人達でも良いから、全員が素直な自分を表現でき、本音で付き合う事ができれば、それこそ生産性(成果)に直結するのではないかと思っています。

また、「この人がこういう事言うのはこういう背景があるからか」を知る事は配慮にも繋がります。

「多様性」と言うとそれまでですが、この言葉は分かりやすいが故に頻出しがちなキーワードとなっています。個人的にこの言葉は、「他人(ヒト)」を知り、正面から受け入れるという事なので割と重く受け止めた方が良いのではないかと思っています。

Compathのお二人とCompathのお二人と

School for Life Compathのプログラムの一つ、「映画ナイト」に参加

偶然にも僕が東川に行ったタイミングで「School for Life Compath」という、フォルケホイスコーレを本格的に始動する前のトライアルを行うために開始したショートプログラムが開催されていました。

こちらはリゾートワークの研修プログラムには入っていませんでしたが、「School for Life Compath」のプログラムの一部である「映画ナイト」にお誘いを受けて参加してきました。

このイベントでは、参加者全員で映画を観て、その後に個人の感想や意見を述べるという物です。今回は「TOMORROW パーマネントライフを探して」という環境問題などを取り上げたドキュメンタリー映画を観ました。

 

「映画ナイト」に参加した感想

映画自体も良かったのですが、僕が特に面白いと感じたのは「同じ物からインプットして違う人それぞれからアウトプットする」という仕組みです。
これは教育という枠組みの中で子供の頃からやってきてはいるものの、大人になってからやってみると新鮮な感じもしました。このような取り組みは本や芸術など他のものでも転用は効きますし、人それぞれの受け止め方を述べるのは、前述した「多様性」を知り、考えるキッカケにもなります。

また、僕としては意見の対立はあって然るべきだと思いますし、その方が健康的な状態と考えるのですが、こういう場で発言するのに億劫になってしまう人もいるだろうなと思いました。

なのでいかにして心理的安全性を担保するかは参加者全員が少しずつでも配慮していく事が大切なように思いました。

特に現場では話づらいような雰囲気は感じなく、大学生から役場に勤める方々まで様々な立場の人達が自由闊達に意見を出し合っていたのでとても素敵な環境だと思いました。

映画ナイトにて映画ナイトにて

リゾートワーク中の余暇の過ごし方

今回は3週間弱の滞在と割と長旅でした。会社からはリゾートワークのプログラムに取り組む以外に現地での過ごし方は個人に任されています。弊社はフルリモートで働けるので、滞在中は仕事と休暇を組み合わせて過ごしていました。

参加を決めた当初は東川町と札幌に半々で滞在しようとしていましたが、札幌ではコロナウィルスの感染拡大から警戒ステージが上がる程の状態となり、急遽予定を変更、旭川と小樽に滞在する事にしました。(2020年11月11日時点)

札幌に行けないのは残念でしたが、次回北海道に行く際の宿題としよう、と考えるようにしました。

東川町

蛇口を捻ると天然水が出るというこの町に東京から行った僕は大きなギャップを感じました。高い建物もなく、明らかに流れる時間の速さが違いました。

「のんびりしている」という一言では言い表せない独特の雰囲気があるのはなぜだろうかと考えた時に、前述した「東川スタイル」という本を読んだ事で現地で暮らしたりお店を営む皆さんのアイデンティティを知らず知らずのうちに感じ取っていたからかもしれません。

「なるほど、東川スタイルとは上手く言ったもんだ」と、感心したのを覚えています。

休暇を取って旭岳にある温泉宿に行き、山の中でこんこんと降り積もる雪を感じながら露天風呂にいた時に僕は時間という概念を忘れました。

また、普段僕がコミュニティマネージャーとして携わるJBUGの札幌拠点のリーダー巻さんと、東川町の役場の業務改革について考えるべくJBUG東川#0を開催しました。

そして美味しい物をたくさん頂きました。

 

旭川市

旭山動物園に行きました。ほとんどの動物が360度から見渡せる構造になっているのと、推測ですが、動物の生態や習性を考慮して導線も設計されていると思いました。まさに体験型動物園と言えるので小さいお子さんなんかはとても喜びそうだなぁと思いました。

また東川と旭川からは富良野や美瑛にも遊びに行きました。

そして美味しい物をたくさん頂きました。

 

小樽市

街並みは前述した各地域とは明らかに変わりました。港町だからか、古い建物も多くノスタルジックな感じでした。

小樽運河から見るイルミネーションはとても幻想的でしたし、ガラスやオルゴールなど伝統的な特産品や建造物など、歴史を感じる物も多く、ゆっくり散策するにはぴったりで、少し車を走せて祝津に行くと展望台からは大海原が一望でき、とても落ち着きました。

そして美味しい物をたくさん頂きました。

北海道グルメ写真僕のInstagram ( @tanisho17 ) から一部抜粋

 

最後に:リゾートワーク東川町、Compathについてもっと知りたくなった方へ

このブログを読んでいただき、上記に興味をお持ちいただいた方は、是非下記のリンク先もご覧ください!

教育研修制度の「リゾートワーク制度」

弊社、株式会社ヌーラボが取り組む教育研修制度の一環で、地方の自治体と連携し社員が現地へ赴き、小中学校を中心に授業を行います。併せてリモートで普段の業務を行ったり、休暇を過ごす事も可能です。

北海道 上川郡 東川町

旭川市の中心部へ13キロ、旭川空港から7キロという好立地にある人口約8,300人(2020年12月現在)の町であり、宮古島に続く2つ目のリゾートワーク制度の受け入れ地域です。

株式会社Compath

デンマーク発祥の「フォルケホイスコーレ」という仕組みを東川町に取り入れるべく奔走する女性2人(2020年12月現在)が立ち上げた法人です。「フォルケホイスコーレ」は、現地では「人生の学校」とも呼ばれている17歳半以上ならだれでも通える教育機関です。デンマークには70校以上あり、一度社会人になったとしても、また学びの時間をとることが一般的になっています。

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