円滑なコミュニケーションのためにドキュメントで「空中戦」を回避しよう

はじめに

働き方が急速に変化する中、コミュニケーションの手段も新たな段階に入っていると感じています。特にリモートワークが増加する中で、僕たちは情報伝達の方法を再考するタイミングなのかもしれません。僕はそこで、ドキュメントが重要な役割を果たすと考えています。この記事では、ドキュメントがコミュニケーションにおいてどのように情報伝達を改善し、誤解を防ぎ、チーム間の理解を深めるかについて、僕の考えを共有させてください。

ところで「ドキュメント」ってなに?

「ドキュメント」と聞くと、操作マニュアルのようなかっちりした文書を思い浮かべるかもしれません。ですが、それが示すものは実に多種多様で、ミーティングの議事録やプロジェクト計画、業務手順書、メールやチャットのログ、システム構成図、ちょっとしたメモ書きなど、様々です

そして、ドキュメントの価値は、その作成プロセスにもあります。「ドキュメンテーション」とは、情報やアイデア、プロセスをしっかりと文書化してドキュメントにするプロセスのことを指します。このプロセスが、チーム間の認識の一致を図り、誤解を防ぐ基盤となります。文書化された情報は、チームメンバー間の一貫性と明確さを保つために重要です。これにより、情報の散逸を防ぎ、必要な情報を迅速に共有し、効果的な意思決定を支援します。

ドキュメントは、単なる情報伝達ツールを超えて、コミュニケーションの質を向上させる必須の要素です。口頭だけのコミュニケーションに頼ると、しばしば「空中戦」と呼ばれる課題が生じます。

空中戦を回避しよう

この「空中戦」という言葉を聞いたことがありますか?この言葉は様々な場面で使われているのですが、この記事では「具体的な根拠や記録が不足しているために、誤解や混乱が生まれやすい状態」と定義します。口頭のみのコミュニケーションでは、このような「空中戦」が頻繁に発生します。たとえば、結果的にミーティングが無駄に長引いたり、チームメンバー間の認識のずれズレが残るなど、効果的なコミュニケーションを妨げる要因となります。

そこでドキュメントを利用します。ドキュメントを有効に利用することで、以下のようなコミュニケーションにおける課題を解決できることがあります。

  1. 具体性と明確性
    ドキュメントは情報を具体的かつ明確に伝えます。口頭でのコミュニケーションではお互いに知っている情報が異なることから誤解や曖昧さが生じやすいですが、ドキュメントに記された内容は明確で一貫性があり、誰が読んでも同じ情報を得られます。
  2. 認識の一致
    ドキュメントはチームメンバー間での認識を一致させるのに役立ちます。全員が同じ文書を参照することで、認識のずれを防ぎ、共有の理解に基づいて作業を進めることができます。
  3. 参照可能な記録
    ドキュメントは会話や議論の内容を記録として残します。これにより、何が話されたか、どのような決定がなされたかを後から確認することが可能になります。これは、口頭だけのコミュニケーションでは達成できない、重要な利点です。
  4. 非同期コミュニケーションの促進
    ドキュメントは時間や場所を問わずアクセス可能であり、チームメンバーが異なる時間帯に作業を行っていても、重要な情報を共有できます。
  5. 決定やアクションプランの追跡
    ドキュメントには、決定された事項やアクションプランを明記します。これにより、プロジェクトの進行状況や個々の責任を明確に追跡し、管理することが容易になります。

簡単に言えば、ドキュメントはコミュニケーションを構造化し、明確化し、トラッキング可能にすることで、「空中戦」のような混乱や誤解を防ぎます。これにより、効率的で一貫したコミュニケーションが実現され、チームの生産性が向上すると感じています。
では、ドキュメントを書くときにはどんなことを大事にしたらより効果的なのでしょうか?

僕が大事にしていること

ドキュメントは、情報を伝え、理解を深めるための大切なツールですが、僕は以下のようなことに気をつけています。

  1. 目的と背景を明確にする
    目的と背景を明確にすることで、文書の意図を正確に伝え、情報の理解を促進します。これは、効率的なコミュニケーションにつながります。
  2. 情報を簡潔かつ明確に提示する
    情報を簡潔に提示することで、読者は重要なポイントをすぐに把握し、必要な行動を取りやすくなります。これは、コミュニケーションの明確さを向上させます。
  3. 構造を整理する
    見出しや箇条書きを使って文書の構造を整えることで、情報が整理され、理解が促進されます。また、文章だけで説明するよりビジュアルを交えることで何倍もの情報量を含めることができ、理解を促進することができるので、Cacooでドキュメントを書くことも多いです。
  4. 定期的に更新する
    ドキュメントを常に最新の状態に保つことで、信頼性を高め、正確な判断を支援します。僕たちはドキュメントの保存先として先ほどのCacooの他にもBacklogのWikiやGoogle Driveを利用することが多いのですが、つい更新がおろそかになってしまうので気をつけていきたいです。
    また、僕たちの開発チームではADR(Architecture Decision Record)を記録することを推奨しています。こちらは定期的に更新することをあきらめて、変更があるならば新しいもので上書きする、という運用にしていたりもします。Backlogの課題として記録し、状況に応じて状態を変更する運用です。
  5. フィードバックを取り入れる
    フィードバックを活用して、文書を継続的に改善します。これにより、文書をより多くの人たちが理解しやすいものにすることができます。このプロセスでは、情報の透明性が重要です。透明性を高めることで、可能な限り多くの人の目を通すことができ、ドキュメントの質を上げることができますし、チームメンバー全員、もしくは社員全員が同じところにいることを確認し、誤解や不信を減らすことができます。フィードバックを受け入れ、それを文書に反映させることで、文書は全体の共通理解と、明確なビジョンを持つことができます。

まとめ

ドキュメントは、情報伝達のツールだけでなく、お互いに理解を深め、効率的なコミュニケーションを促進するための手段です。ドキュメントを作るということがすこし面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ドキュメントを通じて、より明確で効果的なコミュニケーションが図れるようになることで、空中戦を回避、仕事の質やスピードを上げていきたいです。

ドキュメントの力を最大限に活用していきましょう。

 

 

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