福岡に家族で移住した我が家のリアル #ヌーラバーブログリレー2021

10月にヌーラボに入社した坂本です。ヌーラボサービスのマーケティング全般を担当しています。ヌーラボ入社にあわせて、今年の9月に福岡に家族で移住をしました。転職をして新しい環境で働くチャレンジに加え、新しい生活の拠点、新しい保育園にこどもを通わせる、マイホーム探しのフルコースを経験した激動の数か月を振り返ります。

 

コロナ禍で早まった福岡移住と自分のキャリア

旦那の地元である福岡への移住は、ひとり目のこどもが生まれたころから「いつかは」と考えていました。コロナ禍でふたり目の妊娠・出産を経験し、産後半年で職場復帰をしましたが、夫婦ともに在宅勤務が中心の仕事、互いに実家から離れての子育て、自粛生活が長引き色々と制限のある生活が続く中で、家族で話し合いその「いつか」を早めることにしました。

家族のこれからは決まったけど自分の仕事はどうしようと考えていたときに、夫の知人で福岡移住の先輩から紹介されたのがヌーラボでした。新卒から首都圏で働き、グローバルな環境で、広報・マーケティング領域での経験を積み上げてきた自分は、福岡移住で自分のキャリアは一旦スローダウンをすることになるなと少し寂しく感じていました。福岡本社でこんな面白くてグローバル展開もしている会社がある!と知ったときは、嬉しさとともに、家族との新しい生活も自分のキャリアの目標もどちら諦めなくてもいいと、なぜかホッとしたのを覚えています。

 

移住者の保活のハードル

そして始まった移住準備。住む場所以前に、まずは子どもたちふたりの生活の中心となる保育園をどうするかが一番の課題に。0歳児クラスと年少クラスのきょうだいが、年度途中に仲良く揃って入園できる保育園が偶然空いているわけがありません。そして慣れ親しんだ保育園からの転園、改めて慣らし保育からはじめなければなりません。

まずは福岡市内の住む地域を定め、認可保育園への申請準備をしつつも、企業主導型保育園や小規模の認可外保育園を片っ端から調べました。福岡市の認可保育園の入園希望申請は、手続き上管轄区役所への申請をする場合に、希望する保育園の「事前見学」を済ませる必要がありました。また、選択肢として検討をした認可外保育園の中には、子ども同伴で見学をしないと申し込めない園もありました。コロナ禍で都道府県を跨いだ移動や大人数で移動をすることに制約がある環境下で、現地に出向いて申請手続きを進めるのはとても難しかったです。案の定、見学当日に子どもが体調を崩し、親一人で見学に行ったところ門前払いを食らったケースもありました。移住を伴う保活は土地勘や周囲の方の口コミ情報が少なく、ましてや現地訪問しないと申込み用紙がもらえないのはなんとかしてほしいと思わざるを得ませんでした。

幸運にも企業主導型保育園の地域枠でご縁をいただき、引っ越し前から遠隔で入園準備をしました。不安しか無かった慣らし保育期間も、休みを取ってくれた夫と何から何まで支援をしてくれた義理の母のおかげで無事乗り切ることができました。今は子どもふたりとも、新しい保育園での生活を楽しんでおり、園の先生・職員の方の愛情たっぷりのサポートに感謝感謝です。

ですが、めでたしめでたし、というわけにはいきません。今通っている保育園は小規模で、長い目で見ると同年代のお友達とたくさん交流し、一緒に成長できる環境を見つけてあげたいと思っています。ですので、来年度4月から規模の大きい認可保育園に入園ができるよう希望申請をしています。そうなると、また春には慣らし保育の悪夢…!と少し頭が痛いのですが、子どもたちが早く福岡の生活に慣れ、一緒に遊べるお友達が増えるといいなと思っています。

ちなみに福岡の保育園はとても教育熱心なところが多く、課内・課外活動が幼稚園のようにとっても充実して、子どもが喜ぶ行事がたくさんあります。もちろん追加料金負担はありますが、英語、書道が定期的に学べたり、平日昼間にスイミングや体操に通わせることもできるところもあります。週末に習い事を詰め込んで、親も子どももヘトヘトなんてことにならないのは嬉しいですね。

公園で遊具を見つけると真っ先に走っていく息子

 

移住後の住居、マイホーム探しのリアル

コンパクトで、空港や主要駅へのアクセスも良く、子育て世代に嬉しい施設やスケールの大きい公園がたくさんで、自然も豊かな場所にすぐ行けるメリットがあるのが福岡市。その中でも県外から移住されてきたり、新しく移り住んで来られる方が多く、夫の実家に近い地域に生活の拠点を定めました。まずは住み心地を試す意味でも、仮住まいの賃貸に住んで、あまり間をあけずにマイホーム購入しよう、なんとなく福岡は外から引っ越してきた人にも優しいというイメージだし、賃貸も東京に比べて安いから大丈夫、と油断をしていました。結果、賃貸探しやマイホームの購入でびっくりすることになりました。

職場変更を伴う移住となると、与信の前提が揺らぐため、部屋を貸す側からあれやこれやと提出書類を求められ、敷金礼金だけではなく、保証会社サービス契約に連帯保証人となる親族の書類提出を求められました。加えて、福岡独自の商慣習らしいのですが、「敷引き」という返却されない追加費用や、2年の契約期間内に退去をする場合は2か月分の家賃を追加で支払うことが前提という雪だるま式に増える見積り費用。元々の家賃は安かったのに、家賃が高いと言われる都内に住んでいた時でも見たことのない金額の見積もりに度肝を抜かれました。その見積書を前にして、どうしようと迷いましたが、移住に際しての勉強料と割り切りました。そして、早くこの仮ぐらし生活から抜け出して、マイホームにというモチベーションにもなりました。

近所の大きな公園での休憩のひとこま

 

そんなこともあって、移住後、あまり間をあけずにマイホームを探しはじめました。すぐに子どもの教育環境も生活環境もぴったりなところを見つけましたが、ここでも移住者の壁にぶつかりました。職場が変わった場合、住宅ローンを借りるには一定の勤務歴が無いと審査に進めないことが判明。長年使ってきたメインバンクでも、頭金を多少用意できたとしても関係無しです。某ローカル地銀が少し前から出していた、県外からの移住者に限り、住宅ローンの審査は職歴の長さは求めないという方針にちょっぴり期待をしていたのですが、連帯保証人が必須だったりと諸条件がそろっていないと厳しいということがわかりました。事務手続き上仕方ないのですが、なんだか移住者である自分たちが信用されていないんじゃないかと少々落ち込みました。

とは言え、マイホームへの引っ越しを諦めるわけにはいきません。不動産会社の担当の方に奔走してもらったり、移住後も一定の収入があることを証明する書類を会社にサポートいただいて用意をし、金利面でやや難ありですがフラット35で住宅ローンを組むことができました。来春には念願のマイホームに移り住むことになりました。今は引っ越し後の生活が楽しみで仕方がありません。

 

振り返って思う、こんな移住者支援があったらな

地方の豊かな環境での暮らしをする前に、こんな大変な手続きと調整が待ってますよ!、とはどの自治体も言わないと思います。でも、多くの移住は転職やその他の変化を伴うもの。特に最初の数か月は、新しい環境や仕事に慣れるだけではなく、家族と普通に生活するだけでも精一杯。移住者向けに市営住居への入居を優遇したり、補助金を出したりする自治体は多いのですが、もっと移住者の実態に合わせた支援があったらなと思わずにはいられません。

例えば、似たような状況で最近移住をした先輩メンターが生活面でのアドバイスをしてくれる制度(有償・無償含む)。我が家は夫の知人や義理の家族のつながりに助けられましたが、移住者の困りごとはもともと地元での生活が長い方には見えにくいものですよね。また、移住前の信用条件を判断基準に取り入れてくれる住宅ローンを自治体と地銀でプログラム化した優遇する制度、リモート保育園見学会・申込制度など。移住者に負担が少なく、ウェルカムな制度や雰囲気を、官民一体で用意をしてくれると嬉しいですね。

子どもたちのポケットの中には、いつもなぜか見知らぬどんぐりが

 

移住者にやさしいヌーラボ

たまたま私は入社と移住の時期が重なりましたが、ヌーラバーにとってはこの悩みの一部は無縁かもしれません。フルリモート勤務なので、とりあえず今の居住地でヌーラボに転職をして、リモート勤務で仕事をしながら、落ち着いて移住先を探したり、住宅に関する制度や子どもの教育環境を見定めて、余裕をもって移住時期を決めることもできます。また、入社初月から10日もいただける有休休暇、3歳未満の子供がいる場合に毎月1日いただける休暇、フルリモート勤務・フルフレックス勤務を活用すれば、山のようにある事務手続きや書類準備をしたり、家族のさまざまな状況に合わせることが可能です。

働く場所にこだわらず、一人ひとりのライフスタイルや家族の生活に合わせて、雇用主や組織が柔軟に合わせるこのヌーラボの社内制度や仕組み。そして色んなバックグラウンドや状況にある人への理解や懐の深い同僚がいる。一連の移住プロセスを経験して、その有難みをしみじみと感じています。

長々と愚痴っぽくなってしまいましたが、福岡での暮らしに満足していないわけではありません。家族としても、福岡での生活を本当に気に入っていますし、私個人もヌーラボでの仕事にやりがいを感じています。これからまだまだ面白くなりそうな九州の玄関口、福岡での生活を楽しみたいと思っています。これから福岡へ移住をしたいと考えている方、話しましょう!そして福岡でお待ちしています!

「ヌーラバーの話を聞いてみたい」https://nulab.com/ja/about/careers/coffee/

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