こんにちは!カスタマーサポートチームの伊東です。
※このブログは ヌーラバー Advent Calendar 2020 の24日目の記事です。
明日はいよいよ最終日。Yuichi Watanabe さんにバトンを繋ぎます。お楽しみに!
2020年、ヌーラボは全社的にテレワークになりました
新型コロナウイルスの影響によって、多くの人の働きかたに変化があったであろう 2020年。ヌーラボは2月から全社的にテレワークに移行し、出社を前提としないワークスタイルになりました。
テレワーク規定によって、社員それぞれが安心して働けることに有り難さを感じつつ、一方でわたし自身は「オンラインでのコミュニケーション」で発生する課題に大いに悩まされた1年だったように感じています。
目次
テレワークでも仕事は進む
社員がそれぞれの都合にあった働き方が選択できるようになり、わたし自身も月に数日は出社しつつも、大半は自宅からテレワークしています。(最近、家に書斎ができました!とても快適です、ばんざい!)
弊社では以前から業務に関するコミュニケーションは「Backlog」「Cacoo」「Typetalk」を利用していました。
テレワークになってからは、これに加えてビデオチャットの利用頻度を上げたり、メンバーと認識を合わせの機会を増やしたりすることで、オフィスに集まらなくても、基本的には滞りなく業務を進めることができています。
とはいえ、チームメンバーに会えないのは寂しい
わたしの所属するサポートチームは、弊社としては珍しく、チームメンバーが全員同じフロアにいるチームでした。
日頃からちょっとしたタイミングで相談や会話ができ、お互いの様子を伺うことができる状態だったので、テレワークに移行したことで確実にコミュニケーションの機会は減ったと言えます。
今思い返しても、当初はメンバーも戸惑いましたし、それぞれの心理的な距離感や不安感みたいなものが業務の進捗にも影響していたように感じます。
そのような中でわたしたちが行った、テレワークのコミュニケーション不足を少しでも補うためのワークをいくつかシェアさせていただきます。
【Work 1】Cacoo を使って自己紹介
ありがたいことに、弊社ではテレワークに移行してからも、続々と新しい社員が増えています。
サポートチームにも8月に入社してくれたメンバーがいます。
チームでは初めてのフルリモートでの入社だったので、スムーズに馴染んでもらえるように「はじめまして」を工夫しようということになり、実施したのが Cacoo を使った自己紹介でした。
このワークはチーム外からも評判がよく、現在は別のチームでも同じように取り組んでくれているところがあるようです。
実施にあたっての手順は
- 自己紹介のお題を設定する
- Cacoo で新メンバーと既存メンバー分の記入枠を用意する
- ビデオチャットで顔合わせながら、順番に自己紹介して図に書き込んでいく
という簡単なものです。
この形式をとってよかったのは
- 書きながら話すと程よい「隙(すき)」ができるので、質問を挟みやすい
- 図として残すことで、あとから何度でも見返すことができる
という点でした。
ビデオチャットはその場を退出してしまうと、もう相手の顔を見ることはできません。
Cacoo にメンバーの顔とプロフィールを残しておけば、新メンバーにとってはデスクに座っているチームメンバーを眺めるように、いつでも参照することができます。
また、今回わたしたちは自己紹介で「名前」と「普段どんな仕事してる?」などのよく聞く内容の他に、「実はわたし、(こう見えても…)」というお題を使いました。
このテーマでは既存のメンバー同士でもまだ知らない情報がたくさん出てくるので、会話が盛り上がります。
なにかのアイスブレイクなどでも、ぜひおすすめしたいワークです。
なお、この取り組みのおかげで、わたしたちのチームにはゾウ使いがいることが判明しました。
【Work 2】Active Book Dialogue® 読書会
テレワークになってからは、どうしても「課題の解決」を目的としたコミュニケーションが主になり、お互いの「価値観」に触れるような対話の機会が少なくなったように感じます。
そのような対話の場を作るために「Active Book Dialogue®」の手法を用いて、「おもてなし幻想」という本の読書会をおこないました。
この手法は
- 1冊の本を分担して読み、それぞれ担当箇所をまとめる (コ・サマライズ)
- ほかの参加者にまとめを発表・共有する (リレー・プレゼン)
- 参加者みんなで、気づきを深める対話をする (ダイアログ)
というプロセスを辿ります。
コ・サマライズは Cacoo でメンバーと図を共有して作業しました。
Cacoo を使うことで、コ・サマライズ後のリレー・プレゼンやギャラリーウォークも容易に行うことができたように感じます。
チームの共通言語をつくること、それぞれの思いなどの共有には、普段の業務でもなかなか手が伸ばせない範囲です。
このような取り組みでメンバー同士が「価値観」を軸にしてゆっくり対話できたことは、とても価値があったと感じています。
【Work3】すごろくトーク
これはサポートチームではなく、コーチング部で取り組んだワークです。
上の2つと同じようにオンラインでのコミュニケーションを促進するために有効と感じた手法だったので、あわせてご紹介します。
すごろくトークは、その名の通り、すごろくをしながら対話を楽しむゲームです。
- サイコロを振り、出た目によってコマを進める
- 駒が止まったマスに書かれた「お題」について自分のことを話す
- 話が終わったら、次の人にサイコロを渡す
という手順でおこないます。
また、このすごろくトークには「人の話を遮ったり、否定するのはNG」というルールがあります。
自分と他者の考え方や価値観の違いを認めて、まずは受け入れることで、他者を理解し、信頼関係を築くきっかけにすることを目的にするワークだからです。
コーチング部で実施したときは、お題に価値観に影響を与えた過去の経験(原体験)を想起させるものや、自身のビジョンを描くヒントとなるような「問い」を取り入れたので、自己認識・自己開示の練習にもなりました。
これは用意するお題次第で、気軽な雑談のネタにも、チームビルディングのワークにもなりえると思います。
今後も目的に応じてお題の難易度などを調整し、活用していけそうです。
会えなくても相互理解と信頼関係は作れるか
以上、3つの取り組みをご紹介しましたが、いかがでしたか?
テレワークがはじまって10ヶ月経ち、今しみじみと感じるのは目の前の業務を滞りなく進めるためのコミュニケーションと相互理解や信頼関係をつくるためのコミュニケーションは別ということ、またそれぞれが必要不可欠であるということです。
もちろん「目の前の業務を滞りなく進める」ために、これからもフローの明確化や仕組み化等は地道に努力していきます。
しかしながら、そればかりに注力してしまって、対話を通しての相互理解や信頼関係の構築を置き去りにしてしまうと、長い目で見ると、組織やチームとしてのはたらきが機能不全に陥ってしまう懸念が出てきます。
これまでは顔を合わせれば会話や対話が生まれ、そういうランダムで小さなきっかけが信頼関係づくりにも一役買っていたんだなぁと痛感します。
だからこそ、今のような状況では「場」を設けるだけでも十分に価値があるし、今後も蔑ろにしたくないなあと思うのです。
“If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.”
(速く行きたいなら、一人で行きなさい。 遠くへ行きたいなら、みんなで行きなさい。)
だれかと一緒にやりたいと思う気持ちやそこから得られる価値を、引き続き大切にしていきたいなと思うのでした。
では、わたしのアドベントブログは以上となります。
みなさまにとって、心穏やかなホリデーシーズンとなりますように。