2020年2月から始まったこの社員インタビュー企画。めでたく1年継続&20回目を迎えることができました👏人事のわたくしが入社してはや4年ですが、インタビュー記事なんてやる意味ある〜?と思っていた時期もありましたごめんなさい。
記念すべき第20回目の今回は、昨年Apps課に入社した登本(とうもと)さんのインタビューをお送りします。新型コロナウイルスをきっかけに、ちょうどテレワークが本格化し始めた頃に入社した登本さん。実際働いてみてどうか、聞いてみたいと思います!
今日のInterviewee
サービス開発部 Apps課 登本貴志
(写真 下段中央 登本さん)
長崎県出身、長崎県在住。今のところ日本国内では一番南に住んでいるヌーラバー。2020年、新型コロナウイルスが騒がれ始めた頃にヌーラボへの入社が決まる。福岡に引っ越す予定で入社するも、ヌーラボが完全テレワーク可の体制になったことにより、長崎在住のまま今に至る。現在はヌーラボアカウントの部分を開発しているApps課に所属し、サーバーサイド(Java/Kotlin)を中心に開発中。
中学時代。アニメからプログラミングと出会う
— 長崎からこんにちは!いまだにお会いしたことがないままもう半年以上経ちましたね…。改めてご経歴を伺えればと思っています。今日はよろしくお願いします!
お願いします。長崎県の諫早市に住んでいて、自宅からヌーラボで働いています。入社選考を受けている時は、福岡市に引っ越したいと思っていたのですが、新型コロナウイルスの影響もあって長崎居住のままです。
長崎に比べると、福岡は技術コミュニティの活動が活発で多くの勉強会が開催されていると思ったので、福岡での就職を検討していました。今では技術勉強会もオンライン化して、地域格差を感じなくなってきたので引っ越す理由が薄くなっています…。
— 確かにこの環境では転居をする理由がないですね。福岡でお会いするのはまだまだ先になりそう。そもそも登本さんがプログラムを書くようになったきっかけはなんですか?
子供のころからパソコンが家にあったのでパソコン自体はいつでも触れる環境で育ちました。そんな中、中学時代に見ていたアニメ「涼宮ハルヒ」のアニメシリーズの中でプログラムを書くシーンがあるんです。有名な話ですが、そこに書かれているコードが本当に動くコードで。それを見てプログラミングの存在を知り、興味を持ち始めました。
当時は学校の勉強や、そもそも学校自体に興味が持てていなかったので、すぐにプログラムを書くことに没頭するようになりましたね。
— それがきっかけなんですね!家にパソコンがあると言っても、コードを書く・動かすまでいくのって、ちょっと次元がひとつ違う気がしています。PCゲームをするところまで行ける中学生は多いと思うのですが…。どうやって覚えたんですか?
家にパソコンがあったとはいえ、両親はプログラムを書くわけでもなく、どちらかというと機械音痴です。パソコンとインターネット環境があっただけで、プログラムを書ける環境をどのように自分が整えたのか…今考えてみると不思議です(笑)最初は自宅にあったWindowsXP環境のPCでC言語を書くところから始めました。
当時はインターネット上の情報を見ると「C言語から始めるのがおすすめ!」という風潮だったんですよね。あの頃は「プログラミングってこんなものなんだ」と思って頑張って書いてましたけど、今考えるとC言語から始めるのは大変ですね。
プログラミングの勉強の仕方からわからなかったので、最初はプログラムをノートに書いて、それぞれどういう意味があるか書き出していました。英語の勉強のような感じです。そのプロセスを経てからやっとキーボードでコードを書いていました。
— 素人目線なコメントですが、めちゃくちゃ基礎が身につきそうな勉強方法ですね…!最初はどんなアウトプットをしたのですか?
入門サイトに載っているようなお手本のコードを書いたり、問題を解いたりしていました。その後は、ちょうど良いライブラリがあるものを応用して、テトリスやインベーダーゲームを作って遊んでいました。通信制の高校に通っていたので、通学する必要がなく、レポートを提出する形式でした。その分、自主制作の時間を取れていたのはよかったですね。
高校の授業もゲームプログラミングに生かせると思った数学と物理についてだけは楽しかったです。
— そこから仕事としてのプログラムを書くまではどんなプロセスを経たんですか?
高校卒業後は、情報系の専門学校に行きました。でも、中学時代から独学で学んでいたので、周囲の人たちとの興味の範囲が違うことが、入学後すぐにわかりました。授業の内容もすでに知っているものが多くて、結果的には中退しています。中退後はしばらくは何をするか迷っていたのですが、そんな時に前職と出会いました。
前職は、1週間程度の体験入社のような形で働いてみる採用窓口がありました。そこで最初に与えられた「電卓を作ってみる」という課題をほぼ初日で終わらせてしまったので、そのままアルバイトで入社することになりました。
アルバイトといえど、入社後はいきなり業務のコードを触らせてもらう機会がもらえてよかったです。
大きい規模の会社ではなかったので、融通が利きやすく、色々な経験ができるように案件を与えてくれていたのだろうと思います。
そこからサイト制作等のPHPの案件や業務システムの開発などに携わります。趣味で勉強していたものがいきなり活かせるような環境で面白かったです。
— いきなり即戦力が体験入社に申し込んできたので、会社側もびっくりしたことでしょう(笑)登本さんはレジュメにもAndroidアプリの実績を色々書かれていましたよね。あれも前職での経験から開発を始めたのですか?
Androidアプリも仕事より前の高校生時代から開発していました。アプリ開発がやってみたくて、日本初のAndroid機種を親にねだって買ってもらったことがきっかけです。Google Play ストアにアプリをリリースするまで辿り着いたのはだいぶ後のことでしたが、作ったアプリは都度、周囲の人に見せていました。こんな経験があったので、前職でもいくつかAndroidアプリ案件も担当していました。
前職で一番印象的だった案件も、クライアントのAndroidアプリの開発工程をひとりで担当するものでした。上司は付いてくれていたものの、その上司はお客さんとやりとりをする担当だったので、実質自分一人での開発です。ひとりだったのをいいことに、新しいライブラリやSDKをかなり自由に試しましたね。バグも多く発生して苦労したんですけど、「技術を実際に使って試す」という意味ではすごく面白かった記憶があります。
総じて前職の経験から、ユーザーに触ってもらえるようなサービスを開発できる環境の時はモチベーションが高かったように思います。
コミュニケーションをテーマに個人開発
— 開発のためにAndroidのマシンをねだる高校生、素晴らしすぎますね。登本さんの開発されていたアプリって、テーマが「コミュニケーション」という点も含めてめっちゃ興味深かったんですよ。最終面接の前に、代表の橋本さんと一緒にそんな話をしていました。
そうだったんですね!レジュメに掲載していたのは、文字認識アプリとコミュニケーションサポートアプリです。ダウンロード数やレビュー数は、文字認識アプリの方が多いです。
コミュニケーションアプリは、学校のような場所に馴染むことに苦労したり、話すのが好きでも得意でもなかった自身の経験を形にしようと思ってつくったものです。
Twitterで検索すると使ってくれている人がいるのがわかるので、自分でサービスを出すのは楽しいですね。
「場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)、吃音症、発話障害など口頭でのコミュニケーションが困難な人を、サポートするアプリ」としてリリースしたのですが、「自分もそのような経験があるから…」という心がこもったレビューをもらえています。レビュー数は少ないながらも、文字認識アプリとは違う嬉しさがあります(笑)
独学のコツは「動くものを作る」というゴール設定
— すごいなあ。全国の学校で使って欲しいアプリだ〜。登本さんはこうやって中学時代から独学して技術を身に付けてますよね。独学する時のコツとか気をつけていることはありますか?最近キャリアチェンジしてエンジニアになろうという人が増えて、独学やスクールで技術を学ぶ人が増えていると思うので聞いてみたいです。
ゴールを「動くものを作る」ところに置くことですね。新しい技術が出たら、まずアプリなどの状態で人に公開できるものを作って、リリースまでやり切るようにしています。最近は、Flutterでネイティブアプリを作ったりしています。
チュートリアルを進めることも好きですが、そこから何を作れるか考えるのも楽しいですね。アイデアを出すことは得意だとは思っていないのですが、あえてそこをゴールにおいて挑戦するようにしています。そもそも、チュートリアルだけこなしても、ものづくりできるようになっているとは限りませんし。
— アイデアを形にするのは自分に課しているハードルでもあるんですね。今回ヌーラボに転職を考えたきっかけを教えてもらっていいですか?
技術的に新しいことや自社サービスの開発にチャレンジしたくなったからです。なんとなく、昔から憧れているプログラマー像が自社サービスの会社にいる人だった…ということも影響しているかもしれません。そんな思いから九州にある自社サービスの会社としてヌーラボを受けました。今はApps課でNulab Passなどの開発に関わっています。
— 最後に、これから挑戦してみたいことがあれば伺えますか?
Apps課にいながらも、モバイルチームを手伝ったりと、広く挑戦してみたいと思っています。個人で行っているアプリ開発も続けていきたいですね。
自身でアプリをリリースすることでユーザーのことも考えるようになりました。いいアプリを作ってもダウンロードされるとは限らないことが体験できたんですよね。徐々にユーザーマーケティングにも興味がでてきたので、ユーザーリサーチの勉強も始めてみたいなと思っています。
— 今日はありがとうございました!