ヌーラボのAngelaです。今日はヌーラボだけでなく社外からもファンの多い内田さんのインタビューをしたいと思います。今日は、現在内田さんが個人で開発を進めているアプリ「sugggesto」の宣伝を条件に(?)インタビューを受けていただいたので、宣伝ももりもりでお伝えします!😆
今日のInterviewee
サービス開発部 Backlog課 内田 優一
長崎生まれ長崎育ち。2015年にヌーラボに入社後は、Backlogの開発一筋。現在では、Backlogの改善につながる開発を担当する傍ら、個人で開発する「sugggesto」の拡大に向けて奔走中。以前、個人で手掛けたダイエットアプリ「DietViewer」でXXX万円の利益を得たことも…!
船の道、公務員の道…最終的にエンジニアの道へ
—- 今日はよろしくお願いします!内田さんのお話をゆっくり聞くのって初めてかもしれないです。長崎でTypetalkチームの吉田さんと同じ会社で働かれていたのは知っているのですが…。改めて、学生時代はどんなことをされていましたか?
大学は、船のエンジンに関する学科を専攻していました。物理や機械工学の世界ですね。当時は、情報系とは縁がありませんでした。しかし、大学3年の時にこの先の人生を考えてみると、本当に船の道でいいのかな?って思ったんです。
卒業後は、船のエンジンのメンテナンスをする仕事に就く人が多いのですが、その職業に就くと1年くらい船に乗ったまま帰ってこれない…なんてこともあるんです。自分がそういった人生を歩んでいる想像がつかなくなり、船の道で就職するのは辞めました。
※吉田さん:Typetalkチームで働くエンジニア。ヌーラボの前は内田さんと同じ長崎県の会社で働かれていました。
—- 船!そうなんですか!最近TVで商船の裏側…みたいな番組見たばっかりなのでめっちゃ想像つきました。(Angelaはインタビューの直前にテレ東の「日曜ビックバラエティ〜英国→日本25,000キロ密着52日間」を観たばかりだったため、めっちゃテンション上がっていました。単純。)そこから情報系にシフトチェンジしたんですか?
いえ、次は公務員の道を目指して専門学校へ行ったのですが、これもまた違うなと感じて途中で辞めたんです。その後やることがなくなり、元々興味があったプログラミングを仕事にすることを考え、やっとここでプログラマーになろうと思ったんです。そして長崎で未経験として財閥系の大企業の基幹システムを作る開発会社に入社しました。
—- そうなんですね!その会社の次に、吉田さんと同じ会社に入社されたんですか?
そうです。Web系のアプリケーション開発に興味が出たので、Web系の仕事が多めの受託の会社だった前職に転職しました。受託だったので色々な仕事を経験できましたよ。印象深かったのは仕事で五島列島へ出張に行ったことです。電気自動車ブームの時期で、五島列島でも電気自動車の実証実験があったんです。その自動車の内部システムの開発をしていました。
基本的にはどの案件も吉田さんと組んで仕事をしていたので、この案件も吉田さんと一緒に行きました。昼間は開発したシステムをテストして、夜はホテルで仕様変更の対応をしました。
—- その後、吉田さんと時期を近くしてヌーラボに入社されると思うのですが、何かきっかけはありましたか?長崎から福岡に移住するというのも一つ大きな決意があったかと思うのですが。
完全に吉田さんの影響はありますね。実はもっと早くに自分も転職することを考えていたのですが、具体的には動いていなくて。吉田さんの転職に背中を押されたんだと思います(笑)。前職では、ヌーラボのCacooをER図の作成に活用していたので、会社自体は知っていました。その後、前職でBacklogも導入しCacooと同じ会社が開発しているサービスであることを知りました。
使い始めた当初、Backlogの印象はあんまりよくなかったんです。でも使ううちに良さがわかってきました。コミュニケーション、プロジェクトを進めるための機能がオールインワンで搭載されているんだな、と。
Cacoo、Backlog作っているキラキラした会社が福岡にあるのかー、と以前から認知していたので、吉田さんから転職する話を聞いた時は本当にびっくりしました(笑)
—- そんな経緯だったのですね(笑)改めていまのお仕事も教えてください。
BacklogのNinjaチームという、メンテナンスや運用改善を行っているチームに所属しています。最近はWIkiの改善などを担当しました。メンテには高いモチベーションが必要なので体力がついたなあ、と思っています。
ダイエットレコーディングアプリから始まった個人開発プロジェクト
—- そんな傍、以前からご自身でもサービス開発に取り組まれてますよね!しかもかなり幅広いサービスをいくつも作られている印象です。今日はその宣伝が条件でしたのでwぜひご紹介よろしくお願いします。
仕事はメンテ系が多いので、個人開発では新規開発の喜び楽しさを味わっていますね。
最初にリリースしたのはダイエットレコーディングのアプリの「DietViewer」でした。今もAndroid版を発売中です。有料アプリとしてリリースして1.6万DLくらいはされたので、最終的にXXX万円ほど売上げました。
Androidアプリの草創期にはじめたアプリということも売上に大きく影響したと思います。SDK自体は使えたので、Androidリリース前からアプリを企画して開発に着手していたくらいです。
サービスサイト:https://dietviewer.com/ja/
—- す、すごい(驚愕)。そんなに売れるもんなのですね…。ちなみに今もまだ販売中とのことなので、ご興味ある方はぜひご購入を!次に開発したアプリはなんですか?
2つ目にリリースしたのはオセロの解析アプリ「Reversi Lab」ですね。最強のオセロ解析エンジンを開発しようとするプログラマーは世界中にいて、お互い競い合っているんです。
サービスサイト:https://reversilab.com/ja/
—- さすがオセロ九州大会優勝の実績の持ち主。(読者の方向けにお伝えすると、内田さんはヌーラボの全社総会で6人同時対戦しても全勝するくらいの実力者です。)
—- その後は、まずは社内向けにリリースしていたテキストエディタアプリ「Monster Docs」をさらに個人で進化させた「Git Notebook」を手掛けていますね。簡単にドキュメントをGit形式で残せるサービスでした。日頃からコードを書かない職種の人としては、手元にエディター環境を構築するのってちょっとハードルがあるので、Gitへの入門としてとてもありがたかったです。
エンジニアにとってもGitという文化はない会社もあるんですよね。ソース管理ツールの歴史は結構古いのですが、中でもGitはメジャーだけどまた歴史上は新しいものなんです。Gitの便利さを広める意味でも「Git Notebook」を作りました。
サービスサイト:https://gitnotebook.com/ja/
—- そしていままさに開発しているのが「sugggesto」というサービス。「意見収集・提案・投票アプリ」ということですが、今回はなぜ作ろうと思ったのですか?
最新の「sugggesto」は、今までのアプリ3つとは異なる作り方にトライしてみたサービスなんです。今までは趣味から派生した「自分自身が欲しいサービス」でした。
しかし、このサービスだけは着想が今までと違って、ヌーラボの社内ハッカソンのテーマ「コミュニケーション」に沿って作ったものです。ハッカソンをきっかけに新しいコミュニケーションのやり方を考えようと思いました。ヌーラボが提供しているBacklogは、情報を蓄積する「ストック型」のスタイル、Typetalkは情報が流れていく「フロー型」のスタイルですよね。この2つとは異なるコミュニケーション手法を生み出そうと思いました。
そこで、ヌーラボから徒歩で家に帰る帰路で思いついたのが、
- コミュニケーション+投票
- コミュニケーション+考える
というスタイルです。
「私はこう思った」「こういう意見がある」など、1つのテーマに対しての意見をブレストし、集約していくまでのシーンを想定してたサービスを作りました。投票や賛同をすることで、どの意見のインパクトが大きいのかを視覚的に理解できます。
サービスサイト:https://sugggesto.com/ja/
アプリ版、ブラウザ版の両方をリリースしており、オンラインイベントにも最適です!
自分自身でサービスを生み出したからわかる1→1000の難しさ、大切さ
—- そうか、テーマありきでサービス開発したのは今回が初めてだったんですね!新しいチャレンジですね。こういった個人の開発って仕事で生きている場面とかありますか?
個人開発は新しいことにチャレンジする機会です。ヌーラボの仕事にも技術的に生かせるものが増えていると思います。
最近は、個人で開発することで新しい視点が得られた感覚があります。元々ヌーラボは技術者ばかりの会社だったので、マーケツールなどを導入し始めたとき、正直導入する意義がよくわからなかったんです。ヌーラボはわりと最近になってマーケティングチームの人をたくさん採用していましたが、最初はなんでこんなに人数が必要なのかわかっていませんでした(笑)。でも自分自身で開発していると、数字で知りたいことが増えてきてマーケティングの価値がわかるんです。
いいサービス、いいコンテンツを作っても、ただ存在するだけだとなにも起きず、マーケティング活動を通して人に届けないと意味がないとわかりました。それまで0->1で作る「技術」が大事!と思っていたんですが、1→1000にする「マーケティング」も大事なんだと知識だけでなく体感を持って学んだ瞬間でした。だから今はマーケティングチームのみんなが頑張る理由や気持ちがわかるようになったんですよね。
最近では、サービス拡大のためにはプログラムを書くことも大事だけど、文章を書くことも大事だと気づき、個人開発のためにSEOなどの勉強もしています。コード以上に日本語を書いていることもあるくらいです。今までは、自分目線でキーワードを選定してしまいがちだったけど、ツールを使って第三者の目線を入れたキーワード選定をすることを知りました。最近では「Backlogはどうやって探されるのだろうか」「”プロジェクト”というワードと一緒に検索されるワードはなんだろう」などと想像することもあります。ASO(App Store Optimization)で、今Backlogは4位なのですが、こういうポイントも気になるようになってきたのは自分でプロダクトを作る経験のおかげですね。
— わ…そんなご思考でいつも考えられていたんですね(涙)。ヌーラボのマーケティングチームはコンテンツマーケティングにも注力しているので参考になることが多そう!最後にこれからやってみたいことなどありますか?Backlogのことでも、個人のことでも。
Backlogがどうあるべきなのかはいつも考えています。Backlogのことを好きだから、ついついBacklogのことを考えてしまいますよ!
Backlogの市場はそこまでレッドオーシャンではないと思っているのですが、最近出てきた後発のツールはよくできていて学ぶ点が多いです。新規で出てきたサービスは、機能やデザインが確かにいいです。でもそれだけでBacklogから乗り換える、サービスとして負けてしまう原因になるのだろうか?長くやってきたからこそ勝てる部分や深い概念があるのではないかと考えています。
正解が何かは見えにくい世界だと思います。いま、プロダクトマネージャーの白川さん始め分析している状況だと思いますが、自分自身も考え続けていきたいです。
— 内田さん、今まで以上にファンになりましたよ。今日はありがとうございました!