こんにちは。マーケティング部の渡部(わたなべ)です。
2021年の #ヌーラバーブログリレー2021 のトリをいただくことになり大変恐縮ですが、どうしても「ヌーラボのリゾートワーク制度について2021年内に皆さんに伝えたい!」と思い立候補しました。
目次
リゾートワークについて
弊社にはリゾートワーク制度という教育研修制度があり、国内の特定拠点で研修プログラムに参加した上で現地でテレワークをしたり有給休暇を取得して現地を楽しんだりできます。ヌーラボのリゾートワーク制度でユニークなのは、社員のみならず社員の家族の旅費の一部を会社が負担してくれるところで、家族と一緒に参加できるプログラムになっております!リゾートワークについては弊社の Angela もブログを出しておりますのでぜひご参考ください。
声を大にして伝えたい。リゾートワーク制度は福利厚生ではなく教育研修制度です
2020年までは北海道の東川町・沖縄県の宮古市にご支援をいただいておりましたが、2021 年からは新潟県佐渡市からもご支援をいただき、私は佐渡島に行ってまいりました!
佐渡島への移動と研修プログラムの概要
東京から約 2 時間ほどで新潟駅に到着し、その後新潟港からいざ佐渡島へ!
佐渡島へはカーフェリーで2時間ほどの船旅。瀬戸内の広島で育った私にとってフェリーは本でも読みながらゆったりする場所と思ってましたが、そこは冬の日本海。晴れているのに波が高く本を読んでしまったら佐渡に着く頃には…、と思い断念しました。
少し手荒い歓迎を受けましたが、船内はとてもきれいで快適でした。一部携帯の電波はつながらないところもありましたが、 船内に Wi-Fi の設備がありメールチェックなどできましたよ!
佐渡市での研修プログラムは、佐渡島内の高校生に対して特別授業を実施することで、佐渡総合高校で実施いたしました。
佐渡総合高校では複数の系列があるみたいで、今回はビジネス情報系列を専攻している生徒の皆様を対象に、『マーケティングってなんだろう?』をテーマにマーケティングについて生徒の皆様と一緒に考えてきました。
研修プログラムの具体的な内容
授業は2限構成で、1限は自分が大学生の頃にも学んだ、 BOP(Bottom [Base] Of Pyramid) ビジネスを取り上げて「新興国で石鹸を売るには?」というケーススタディを実施しました。このケーススタディでは課題を認識した上で販売戦略をたてる重要性について考えてみることを目的としました。モノ・サービスを販売して利益を出すにはただ製品のメリットを訴求するだけではなく、住む場所や生活様式によって人々が抱える様々な課題を調査し、自分たちが販売するモノ・サービスがどのような役割を果たせるのか、またどのようにすれば企業と人々双方が持続的な成長を遂げられるのかを一緒に考える内容にしました。
2限目はデータを用いたマーケティング活動を体験できるプログラムを用意しました。あるエリアに3ヶ所空き店舗があり、エリアの人口や人の流れの示した数値データや、エリアの歴史や住民の声などの非数値化データを事前に約30個程度作成して、自分たちが必要とするデータを選択し、そのデータを基に出店場所を決め、事業内容を計画してもらうワークショップを行いました。単純なデータ羅列だけでは面白みが感じられないので少し謎解きの要素も入れて、あるデータとあるデータを組み合わせれば大きなヒントになるというような仕掛けも用意しました。
佐渡総合高校では授業内にマーケティングについて学習するプログラムがあるみたいで、生徒のみなさんは慣れた感じでディベートを行っていましたよ!最後には「なんでその場所を選んだか、なんでその事業をやろうと思ったのか」ということを重点におき、事業計画を発表してもらいました。学生ならではの意見も多くある中、住宅街が近い駅前に「塩辛専門店」を作るという大人顔負けの計画も多数ありました。
なぜこのプログラムにしたのか、なにを伝えたかったのか
今回研修プログラムを開催するにあたって、佐渡総合高校の先生と複数回打ち合わせを行い、伺った2点のポイントに注目しました。
1つ目は、マーケティングの授業はおこなっていても、データを活用したマーケティングの授業をやったことがないとのこと。知識インプットさせることで手一杯でなかなか授業でデータを取り扱うことができないとのことでした。そこでデータを使いながら今まで学んできた知識をアウトプットする機会になればいいかなと思い、プログラムの骨組みを考えました。
2つ目は、大半の生徒は高校卒業を機に佐渡島から離れ生活したい傾向が強いということでした。そして目的が「島を出たい」というだけの生徒も少なからずいるとのことでした。
かくいう自分も大学進学時に上京した身なので生徒の気持ちがよーーく分かります。特に地方出身者は都会へのあこがれが強く特に「東京」ってだけでバラ色に見えるんですよね。笑 もちろんそういった都会への憧れや故郷を憂う気持ちも大事だと思いますが、「自分はなぜ・どうして〇〇をやりたいのか」ということを考えず突発的に行動すると、次の目標を探すのに苦労し路頭に迷ったりして思い描いていた人生を歩めない生徒さんも少なくないはずです。そこで、2限目の授業ではデータを基に「なんで?・どうして?」を説明してもらい、【原因⇔結果】をロジカルに考えてほしいと思い企画しました。
今回は事業計画立案がメインでしたが、ロジカルに考える楽しさや妥当性を感じてもらい、派生して自分の生き方を考えるときに、目先の欲・感情・憧れのみだけではなく、「なんで〇〇をやりたいんだっけ?」とか「これからどうしたいんだっけ?」というロジカルシンキングを取り入れて、これから人生設計する時、思考の補助になればいいなと思い計画しました。加えて、ロジカルシンキングを支え決断する材料となるのが経験や知識であること、経験や知識を得るには自分で考える力を持つこと、という内容をお話してまいりました。(最後は少し説教臭い内容だったのでここは重点的に話しませんでしたが、少しでも感じ取ってくれれば嬉しいなと思います。)
プログラムの反省と感想
私が高校生のときに、授業の一環で大学の講師の方が来校し出張講義を開いてくれました。その時、「大学生になったらこういうことが学べるのか!」とか、「大学でマーケティングを学んで将来こういう仕事をしたい!!と思いが一気に加速してその時の感動は今でも覚えています。実際大学でマーケティングを学ぶことができましたし、ヌーラボでも当時学んだ知識を活かす機会も多く、自分の人生のターニングポイントとなりました。当時企画・運営してくれた高校時代の先生方に感謝しかないです。
今回の研修プログラムでは当時と立場が逆転し自分が教えを説く立場になりました。あの時自分が受けた感動を今度は自分が伝える番だぞ!と意気揚々に望みましたが、いざアウトプットする立場になると難しいんですよね。(授業内で「アウトプットする機会を与える〜」などと大層なことを申しましたが。)このブログも然りですが、やはりなかなかうまく伝えられなかったりして人に教える難しさを感じ、今まで自分に教えを説いてくれた中高の先生方や大学のゼミでお世話になった講師の皆さんには頭が上がらない思いでした。
いろんな思いが駆け巡りましたが、今回自分の授業を通じて1人だけでもいいので生徒の心の中になにかしらの思いや希望を宿すことができたならいいなと思ってます。
佐渡島でのリモートワーク
佐渡島には3泊しました。リモートワークは旅館で行いましたが、もちろんWi-Fiは整備されていたので支障なく業務できましたし、雄大な自然を眺めながらの業務はすごくリフレッシュできました。旅館のお食事は日本海ならではの海の幸がずらり。お料理のお供となるお酒も佐渡は酒蔵も多く毎日どれを飲むか迷ってしまいました。
また、有給休暇をいただき佐渡を観光しました。正直今回訪問するまでは【佐渡=トキと金山】のイメージしかありませんでしたが、その他の観光地や景勝地も多く、写真が趣味の私にとって佐渡は宝島のようで、とても一日では回りきれませんでした。
訪問した場所で今回特にお気に入りになった2ヶ所を紹介すると、
佐渡島の最北端付近にある、2つの亀がいるように見える島『二ツ亀』。ここは『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で二つ星として掲載されているみたいですが、それも納得できるキレイなところでした。干潮時には島まで渡れるみたいですね。
もうひとつは、京都の清水寺を模してつくられた清水寺(せいすいじ)。実際に清水の舞台のような建物もありましたが、さらに素晴らしいと思ったのは参道にある立派な杉の並木。まるで自然と一体化したような雰囲気があり息を呑むような美しさがありました。
もちろん他にも名所はたくさんありましたし、旅館以外のご飯もとっても美味しいし、人も優しい魅力たっぷりな佐渡島。佐渡島現地の人からは「夏だったら楽しめるけどね」と言われましたが、いやいやとんでもない!冬の佐渡も魅力たっぷりですよ!ということをお伝えしたいです。
佐渡島自体にいいねボタン押せたらめっちゃ連打したいと思いながら島を離れました。
そして本州の新潟県も観光しました。今まで新潟は訪れたことがなかったのですが、自分が知らなかった魅力あるところ満載で、日本に住んでいながらまだまだ知らないことだらけだなと感じることもできました。
最後に
今回のリゾートワークを通じて、普段の業務ではなかなかキャッチアップが難しいことも、経験できたことはとても多く、リゾートワークに参加してよかったと思っております。個人的には色々と反省点もありましたが、この反省を活かすためにもぜひまた参加したいです。
日本国内ではリゾートワークを取り入れる企業はまだまだ少ないのかなと認識しております。「ただ遊びに行くだけでしょ?」とか、「どこで仕事しても変わらないでしょ?」と思うかもしれませんが、私の中でリゾートワークは自分の人生を見返したりこれからの生き方を考える契機になったのは確かです。こうしたプログラムは自分自身の価値観も変わるし、組織の人も働き方の多様性を考えるいいきっかけになるのかなと思います。
企業からするとリゾートワークを導入するとなれば少し思い切った決断になるかもしれませんが、ぜひ検討してもらって、世の中に広く認知されてリゾートワークが当たり前の世の中になればいいなと思います。
(必要であれば私が伝道師としてお話しますのでご一報いただければ幸いです。笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。それではみなさんハッピーホリデー!