ヌーラボの社員「ヌーラバー」を紹介していくこの企画。今日はインハウスシステム課から大塚さんに続き、佐村さんにお話を伺います🎤
ヌーラボは、8月に採用時の勤務地条件を廃止することをお知らせしました。これにより、大きく社員の生活も変わったことと思います。今日はインハウスシステム課として、そしてママとしてのヌーラボでの「働く」について伺ってきました。
今日のInterviewee
管理部 インハウスシステム課 佐村 祥恵
大学では生物学を専攻。自身の薬疹の経験からシステムの必要性を感じ、新卒でITエンジニアとなる。社会人1年目の時にJavaを教えてくれたのは、当時ヌーラボを立ち上げたばかりの橋本さん。2社目として2017年にヌーラボに入社。社内システムの内製チームの黎明期から支えるメンバー。
※学生時代を中心としたインタビューは「薬疹がシステムと関わるきっかけに #九産大とヌーラボ」から。
新卒でITエンジニアに。Javaを教えてくれたのは…橋本さん?(笑)
— 佐村さんはわたしが入社直後のまだ右も左も…な頃に採用に関わらせていただいたのをよく覚えてます!改めて前職のことを教えてください。
前職は福岡の地場のSIerでした。新卒で入社してからありとあらゆるシステムの開発に関わりました。
医療在庫管理システム、学校の成績管理システム、Web電報システム、原子力発電所のシステムなどです。
今の業務ハックに近いところだと、病院や介護施設向けの勤怠管理システムの開発にも携わりました。客先常駐、受託の形態で仕事をすることが多かったのですが、出向での開発もしましたね。
— 当時、ヌーラボを立ち上げたばかりの(ヌーラボ 代表)橋本さんとは現場が一緒で、佐村さんはJavaを橋本さんから教わったと聞いています(笑)その当時かなり色々な工程、業務をされていたようですがどうですか?
そうです、橋本さんは社会人1年目の時にJavaを教わりました(笑)仕事でははじめ、アイコンを作ってました。それからテスト、実装を担当しつつ、ヒアリング、仕様作成、サポート、テレアポと、大きな会社だからこそいろいろな業務が回ってきました。
その後はサポート系の業務の担当になりました。生コンを管理するシステムのサポート担当として、特定の生コン業者さんむけに電話対応を行うのですが、初めの頃は専用回線が鳴るたびに、心臓が飛び出るくらい緊張していました。先輩から受け継がれた過去の問い合わせ内容の管理表と話す内容のメモを握りしめて対応していましたね。だんだん馴染みのお客様ができてきて、退社する時に贈り物を送ってくださった方々もいて、生コン業界の情の厚さを知り、泣きました…
— 生コン業界ってあんまりイメージがわかない…!佐村さんはこの部署の他に管理部で経理のサポート担当としての業務も経験されているんですよね!今は業務ハックを担当されているので運命的なものを感じますが…。
生コンって、用途によって強度や硬さなど種類が異なるものの、それぞれ基準の数値があるんです。でも工場の場所に寄って「砂」といっても砂の産地に違いがありますし、そうすると成分が異なります。でも、どの工場の製品であっても求められる品質は同じです。安全面に影響があるので、強度試験の結果、配合と塩分濃度、使う薬品や砂の粒の大きさなどなど…情報をしっかり管理しているという証明が必要なので、その管理のためのシステムを開発・サポートしていました。
業界的に、PCを使う業務が主務なわけでは無い方々をサポートするので、物理的な理由でPCが故障したりすることも多々。マウスの電池が切れていた、コンセントが抜けていた…電話を通してシステムを使う前の段階からもサポートしていました!
二人目の子どもを出産後に職場復帰してからは生コンのサポート業務と管理部業務の両方をやっていました。例えば立替精算のチェックや購買業務です。初めは「借方」「貸方」と言われてもさっぱりだし、教えてもらった「やり方」の通りやったとしてもイレギュラーは発生するし、勘定科目で何が適切かなんてわからない。それで、このままじゃダメじゃ!と一念発起して簿記を勉強しました。
この部署を経験した時「普通」って言葉の適用範囲の狭さを痛感しました。管理部の人たちが言う「普通」と言う言葉が、実は全然普通じゃなくて専門性が高いことなんですが、本人達はその凄さに気づいていないんですね。自分たちはこの管理部の業務の正確性に支えられてるんだなと感謝するようになりました。
管理部の業務と生コンのサポートは同時並行していたので、業務の締め切りが一気にきた時には本当に大変でした(笑)
ヌーラボにはポジションも決まらぬまま入社?!
— なかなかレアな経験ですね。今はどっちも活かして働かれているからなんだかすごい。ヌーラボに入ってから、最初は販売管理システムの担当でしたよね。
そうです。経歴からもサポートエンジニアとしての配属かと思っていたら、ちょうど販売管理の仕組みをシステム化する話が立ち上がってきたので部署名も決まらないままに担当することになりました。その後、大塚さんが入社する頃にやっと「インハウスシステム課」と名付け、チームとなりました。
それまでは、「セールスマネジメントチーム」として、販売管理システム専門で担当していたのですが、部署名を決める時に販売管理に限らない社内システム全般をミッションにしようと決めました。
— めちゃめちゃ黎明期から支えていただいている…!一時期はインターン生にも支えられ、今は4名のチームになりましたが、最近取り組んでいることはなんですか?
チーム発足当初は「全員が全部できる」ことを目指して動いていたので、例えば全社のSRE会議の時も全員で出席していたんです。
最近は、やるべきことが明確になってきたので、
- 業務ハック
- データマネジメント
- それを支えるSRE
という形で、それぞれが専門性を持って独自の道で進めるようになってきました。
最近取り組んだのは、アプリケーションごとに分断された状態で保持している顧客データをチェックするシステムですね。社内で使い慣れているBacklogやTypetalkをベースとしながら、Airflow、S3、Glue、Athena、Google Spreadsheet、Google Driveなどを組み合わせて、必要な機能と仕組みをヌーラボの社内の人になじむ形でアプリケーションとしてつくって自動化しています。
業務で関わる人も多ければ、対応するアプリケーション、技術領域も広いです。今後は言語はPythonをメインで使っていくことになるだろうと思います。
— 業務の裏側はさむさんに支えていただているなーと日々感じています🙏こういった社内システムをヌーラボ規模の会社が内製にこだわるのって、一般的に当たり前では無いと思っているのですが、その点どう思いますか?
ヌーラボのワークスタイルの自由度やPhilosophyを担保できる、内包できるシステムを、社外から見つけてくるのは難しいことなので、社内にインハウスシステム課があることは合理的にも感じます。いろいろなアプリケーションを組み合わせて、ヌーラボのPhilosophyに寄せていけるようにするのが業務ハックの仕事ですね。
特に管理部系のシステムは「性悪説」的に作られているものが多いかもしれません。ヌーラボは「性善説」で制度作り・運用をすることが多いので、そこが合うシステムが見つからないのもわかります。
ヌーラボのフィロソフィーに関する考え方がわかる全社総会で使われるスライド
コロナ禍でのワークスタイルの変化とこれから
— すごく納得します。話は変わりますが、最近はヌーラボも完全テレワークに切り替わりました。ママとして、ヌーラボで働くことについてのご意見を伺いたいです。
子どもに「いってらっしゃい」と「おかえり」が言える生活に変わってとても幸せです。子どもたちから仕事部屋に入る時に「お仕事頑張って!」って声をかけてもらえるのは嬉しいですね。帰りの時間を気にしなくて良いので、集中しちゃうと切り上げるのがちょっと難しいこともあります。あとは、MTGに乱入されることもしばしば…。
ヌーラボに入社して間もない頃、全社研修中に子どもが熱を出したと連絡が入ったことがあったんです。その時、それを聞いたチームのみんなが「早く帰って!」「明日から連休だから急いで病院へ!」「今〇〇病院だったら開いてるよ!」と我が子のように心配してくれたことがあって本当に感激しました。そのスタンスは繁忙期でも変わらなくて、家族優先でいいとしっかり言われます。そんな状態のおかげで「私、ここで働いていていいんだ」と許されたような気持ちになりました。
前職で二次請け企業から客先に派遣され、月〜金曜までホテル暮らしをしていたことがあったんです。そこはセキュリティが厳しい現場で、上位権限者しか部屋のカードを持ってないような環境でした。女性が私ひとりしかいない中、トイレに行くのも上長に声をかけなきゃいけない環境を経験していたので、ヌーラボの働く考え方にはとてもびっくりしましたね。
これは「女性が」「ママが」という配慮のおかげではなくて、パパ社員が本気でパパ業をやっているからだと思うんです。みんな「イクメン」とかではなく本当に家事・育児の主体者な人ばかり。だからこそ同じ考えが共有できるんだと思います。
— それ、私も入社したばかりの時にすごく驚きました。そういうパパさんが多いから、お子さんもお父さんっこ多い気がする(笑)もう最後になってしまいますが、インハウスシステム課として何かこれからの目標などはありますか?
業務ハックをミッションとして明言して1年目、まずは軌道に乗せたいですね。販売管理や管理部業務のシステム化って、お客様は顔を知っている社員なんです。笑顔が想像できる分、喜んでもらえるものをつくりたいという思いが膨らむ一方、自分達が使いやすいだけのシステムはダメだと思ってます。
法律や、顧客や、ルールなど、会社の外の世界と折り合いをつけたものをつくりあげないと、物騒な言い方になりますが会社とその中にいる社員を危険に晒すことになると思います。社内の各部署の専門家の皆さんには及ばないにしても、皆さんの言葉を理解して、昇華して、より快適な環境を提供できる様になりたいですね。まずは業務知識と技術の手札をふやせるようになりたいです。
こういった業務の特性があるので、いま募集している業務ハックエンジニアのポジションには、
- 人のことに興味が持てる、相手の話を聞くことを楽しめる
- 最後までやり遂げる
- 技術だけでなく業務知識を広げることにも興味が持てる
そんな人が向いていると思っています!
— 佐村さん、今日はありがとうございました!