オカムラ、ライオン、パナソニックが参画するpoint 0社がTypetalkで実践する「コロナ禍のコミュニケーションとコラボレーション」

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株式会社point 0様 Typetalk導入事例

ダイキン工業、オカムラ、ライオン、パナソニックなどの大企業が「働くを再定義する」というコンセプトのもと集まり創業した株式会社point0のプロジェクトでは、オープンイノベーションの企画立案・実験のためのオンラインコミュニケーションにTypetalk、ドキュメント管理やナレッジの共有にBacklogが活用されています。

本記事では「オンラインコミュニケーション」「雑談」「新規事業」をテーマに、所属企業が連携してオープンイノベーションを進めるためのコミュニケーションの工夫と、コロナ禍のテレワークでTypetalkを活用したことで新規事業の企画立案のスピードを緩めずにチーム間の連携を深めた事例をお届けします。

導入目的

■ ダイキン工業、オカムラ、ライオン、パナソニックなど20社以上の企業が参画するpoint 0のコラボレーションプロジェクトのコミュニケーションを加速させたい

課題

■ ステークホルダーが多いため、所属企業をまたいだやり取りにメールを使用すると結論を出すまでのリレーが多くなり非効率だ
■ メールは枕詞などの表現が必要なのでレスポンスの敷居が高い。要件だけを単刀直入にやり取りしたい
■ コロナ禍により急きょテレワークを実施。オンライン空間でもオフラインと変わらないコミュニケーション環境にしたい

効果

■ 所属企業をまたいだやり取りをメールからTypetalkに100%移行したことで、各社がもっている情報や経験値などを組み合わせやすくなり、新しい価値を創造しやすくなった
■ 返事を求める場合にTypetalkは♡などのボタンで既読などの意思を伝えられるため、複数人でもスピーディに結論を出しやすくなった
■ コロナ禍によりテレワークを実施したがTypetalkでのオンラインコミュニケーションに円滑に移行でき、雑談が増えた。オンライン環境でもメンバー間に連帯感が生まれた

業種

情報・通信業(オフィス空間を軸とした新規事業開発)

利用しているヌーラボサービス

TypetalkBacklog

ダイキン工業、オカムラ、ライオン、パナソニックなど業界を超えて企業が集いコラボレーションをする場「point 0 marunouchi」

ーpoint 0の取り組みについて教えてください。

遅野井宏:point 0は、ダイキン工業、オカムラ、ライオン、パナソニックなどの業界を超えた各社が集い、働き方や働く場所のあり方を再定義しよう、という意気込みのもと発足された法人団体です。「point 0」という名前は、「Society5.0」「Fintech2.0」などの「.0」に由来していて、「○○を再定義する、アップデートする」という意味合いが込められています。

そもそもの発端は、ダイキン工業が空調ソリューションをベースとしたオフィス内のデータプラットフォーム構築を宣言したことでした。そこに、オカムラ、ライオン、パナソニックなど各業界のトップ企業が順々に参画しました。そして、協創型プラットフォーム「CRESNECT(クレスネクト)」が立ち上がり、プロジェクトの一環として2019年7月にコワーキングスペース「point 0 marunouch」が誕生しました。

ーpoint 0 marunouchiはコワーキングスペースとしてどのような特長があるのでしょうか?

遅野井:point 0 marunouchiは一般向け・企業向け両方に対応しているコワーキングスペースとしては、国内でもっとも企業ユーザーが多いコワーキングスペースです。現在メンバー数は1500名ですが、ほとんどが企業ユーザーで、一部スタートアップや個人事業主の方も利用しています。

もう1つの特長として「実証実験型のコワーキングスペース」という特長があります。point 0 marunouchiには20社を超える企業でコミッティを編成しており、所属企業が連携して実証実験を実施したり、新しいプロジェクトを取りまとめる場所となっています。

遅野井宏(おそのい・ひろし) 株式会社オカムラ マーケティング本部 DX推進室 室長 2014年から岡村製作所(現・オカムラ)に入社。WORKMILLプロジェクトを立ち上げ、統括リーダーと同メディア創刊にあたり編集長を務める。2019年4月よりpoint 0の取締役に就任。遅野井宏(おそのい・ひろし) 株式会社オカムラ マーケティング本部 DX推進室 室長 2014年から岡村製作所(現・オカムラ)に入社。WORKMILLプロジェクトを立ち上げ、統括リーダーと同メディア創刊にあたり編集長を務める。2019年4月よりpoint 0の取締役に就任。

ー企業間で連携するコラボレーションプロジェクトとは具体的にどのようなことをされているのでしょうか?

豊澄幸太郎:企業間のコラボレーションプロジェクトとして行っていることは大きく2つあります。1つ目は、point 0の「空間の価値をつくりだす」というミッションに関するクライアントワークです。たとえば、ホテルなどのお客様からpoint 0のコミッティメンバーで空間の提案をしてほしいという依頼を実業として受けています。「ホテルの空間を再活用する」というテーマで、デッドスペースになりがちなホテルのロビーを有効活用することをご提案しました。

2つ目は、コミッティ企業でコラボレーションをして新規事業を企画立案・実行する実証実験型プロジェクトです。point 0は健康・効率・創造の3つのテーマのもとワーキンググループを構成しています。各ワーキンググループに所属する企業でワークショップを企画したり、実験を重ねて与えられたテーマの定義づけをしたりしています。そして、最終的に定義を統合して複数社が共創するプロジェクトとして世の中にローンチしています。

豊澄幸太郎(とよずみ・こうたろう) パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社 マーケティング本部 テクニカルセンター 課長 プロジェクト案件推進に加えて、非住宅分野における「アップデート事業」を社内外共創により実現することに従事。2019年7月よりpoint 0の取締役に就任。豊澄幸太郎(とよずみ・こうたろう) パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社 マーケティング本部 テクニカルセンター 課長 プロジェクト案件推進に加えて、非住宅分野における「アップデート事業」を社内外共創により実現することに従事。2019年7月よりpoint 0の取締役に就任。

新規事業の企画立案・実験にはTypetalkでのスピーディなチャットコミュニケーションが欠かせない

ー企業間でオープンイノベーションを進めるにはやはりコミュニケーションは欠かせないように思います。日頃どのように「共創」のためのコミュニケーションを実現しているのでしょうか?

遅野井:point 0の公式チャットツールにTypetalkを採用しているのですが、オンラインの雑談やオフラインの会議のなかから「オカムラではこういう切り口でこういうことができます」「パナソニックではこういう価値を提供できる」「ライオンでは過去の事例を参考にしてこうした実験ができる」という各社がもっている情報や経験値などを組み合わせて新しい価値を創造しています

ー具体的にTypetalkでどのようなコミュニケーションをされているのでしょうか?

遅野井:たとえば、point 0の役員会議で話きれなかったことをTypetalkで継続して議論することもあります。point 0には6人の役員がいるのですが、役員同士の週次会議で「これからpoint 0をどうしていくか?」「どう手を打っていこうか?」「実験とはなにか?」ということを議論しています。

宇野大介:point 0の役員会議は週に1回、2、3時間をかけて行っているのですが、会議を通じて所属企業をまたいでメンバー全員に共有するものはTypetalkのトピックで共有したり、議論をしたりしています。

宇野:もちろん役員からの情報共有だけでなく、コミッティメンバーの実験に関する相談などでもTypetalkを活用しています。最近だと「コロナ禍のためコワーキングスペース利用者に直接アンケートが依頼できなくて、集客に困っています」という投稿がTypetalkにされると各方面から一斉に「アンケート回答しました!」という返信がありました。実証実験のスピードを緩めないための連帯感や反応の早さなどはTypetalk上にうまく醸成されていますね

宇野大介(うの・だいすけ) ライオン株式会社 研究開発本部 イノベーションラボ 所長 1990年ライオン株式会社入社。2018年、新規事業創出をミッションとしたイノベーションラボ発足と同時に所長に就任、現在に至る。2019年7月よりpoint 0の取締役に就任。宇野大介(うの・だいすけ) ライオン株式会社 研究開発本部 イノベーションラボ 所長 1990年ライオン株式会社入社。2018年、新規事業創出をミッションとしたイノベーションラボ発足と同時に所長に就任、現在に至る。2019年7月よりpoint 0の取締役に就任。

他にもTypetalkでファイルをやり取りすることもあります。私はpoint 0の広報担当なのでプレスリリースのチェックをメンバーに依頼することが多いのですが、修正が入る前提のファイルはTypetalkで確認依頼をしてスピーディにやり取りできています。原稿の内容が確定したら、プロジェクト管理ツールのBacklogに別途アップロードするという運用をしています。

ーpoint 0でTypetalkを導入したきっかけに、Backlogの導入があったそうですね。

遅野井:そうですね。実はヌーラボ社の製品で最初に導入が決まったのはBacklogでした。「社内の課題管理をどうするか?」という議論があってBacklogを導入してみようと。そこから、Backlogとの連携機能が豊富なチャットツールのTypetalkを知って、コミュニケーションツールもTypetalkにしよう!となりました。

新型コロナウイルス感染対策のためのテレワークのコミュニケーションを支えたのはTypetalkでの何気ない雑談

ー新型コロナウイルス感染対策のためにpoint 0ではテレワークを実施したそうですが、Typetalkを使ったコミュニケーションはどのように進めましたか?

遅野井:新型コロナウイルスの影響で各社でテレワークの指示がされ、point 0も全社的にテレワークを実施することになりました。全員がオフラインで顔を合わせられなくなり雑談をする機会も少なくなる、と思いきや、Typetalkの雑談トピックがとても活発になりました

宇野:何気ない投稿が発端となってぐわぁー!と盛り上がることもあります(笑)。たとえば「スーパードライいただきます!」とか「気分転換に皇居のまわり走ってます」みたいなメッセージ。Typetalkではメッセージに♡(いいね)を送れるボタンがついていて、こうした何気ない雑談にすごく♡がついたり、コメントがついたりしました。コロナ禍でのテレワークコミュニケーションではTypetalkの何気ない雑談をとても重宝しています。

コロナ禍でのテレワークコミュニケーションはTypetalkで行っているpoint 0社。「スーパードライいただきます!」といった投稿から始まる雑談はまるでオフィスで交わされる会話のようだ

ーオフライン空間の気軽な雑談やコミュニケーションをTypetalkなどのオンライン空間でも実現できるようになにか工夫されていますか?

豊澄:point 0にはコミュニティマネージャーがいるのですが、テレワークを本格的に実施した当初は運営が「みなさんお元気ですか?」というような雑談につながる投稿を積極的にしてくれました。結果的にTypetalk上のオンラインコミュニケーションを活性化してくれましたね。

遅野井:他にも、コミュニティマネージャーを中心として、1周年記念のイベントをオンラインで実施したエピソードがあります。運営メンバーは実際に出社していたのですが、写真付きでイベントの進行の模様がTypetalkに投稿されていて、テレワークではありながらも一体感が生まれていてよかったですね。

Typetalkは写真などの画像も投稿できるため、テキストでは伝わりづらい出来事もチームメンバーに共有しながらコミュニケーションできる ※画像はイメージです

豊澄:コミュニティマネージャーをはじめとして「発信すると必ずだれかが反応してくれる」という空気が醸成されているので、オンラインではありながら連帯感を感じられています。Typetalkを見れば各自がどのようなことをしているのかある程度わかるような状態をつくれています。

緊急度が高いコミュニケーションをメールからTypetalkに移行した結果、返信のスピードが劇的に改善

ーTypetalkを導入する前はメールを利用されていたそうですが、どのような点に課題を感じてTypetalkに移行しましたか?

遅野井:現在は、所属企業をまたいだ全メンバーのやりとりは100%Typetalkを使用しており、業務委託先などのメンバーとのやりとりにはメールを使用しています。

メールを使っていて課題だと感じたのは、ひとによって受信ボックスの確認頻度が異なり、急ぎの返事を求めている場合でも返信の早さがひとによって異なるという点です。point 0の場合、企業をまたいで進行するプロジェクトが多いので、ステークホルダーも自ずと多くなります。なので「レスをもらえない」という事態が発生すると、プロジェクトの進行速度にもダイレクトに影響してしまうんです。

ーTypetalk導入の効果をどのように感じていますか?

遅野井:Typetalkのようなビジネスチャットツールは単刀直入に要件を提示してやり取りできるので、コミュニケーションの敷居が低いと感じています。まさにTypetalkは「スピーディにやりとりが進む」というのはメールにはない効果です。

具体的なエピソードとして、金曜日の夕方に役員内で早急に結論をまとめないといけない議題があったのですが、もしメールで6人分の意見を調整するとしたら翌営業日の月曜日に結論がやっとまとまる、という事態が起きかねなかったです。Typetalkでコミュニケーションを取ったおかげで、当日の金曜日の夜には結論がまとまりました。

宇野:Typetalkは「返信はいらないので♡をください」と指示できるから、返答する側としても返答しやすいんですよね。メールだと「OKです」とかなにかしらの返事をしないといけないし、返信が被ったりして、意見がなかなかまとまらない。

遅野井:緊急度が高いトピックのやりとりはメールじゃなくTypetalk一択です

コロナ禍でもコミュニケーションの効果を最大化するためにはTypetalkのようなオンラインツールの活用が必須

ー最後に、point 0のミッションに「コミュニケーションが生み出す価値」とありますが、コミュニケーションによる効果を最大化させるためにどのようなことが必要でしょうか?

遅野井:やはりTypetalkのようなオンラインツールの活用は切り離せないですね。実は、私たちも今日、2ヶ月ぶりにオフラインで会ったんです。新型コロナウイルスなどの予想外の出来事でオフラインコミュニケーションができなくなり、数ヶ月時間が止まる、ということもあったと思いますが、オンラインツールを最大限活用することで、新規事業につながる実験を「計画すること」はスピードを緩めることなくできました。

宇野:おもしろいのが、point 0に出社できるようになってから、新型コロナウイルス発生前よりも実験の件数が圧倒的に増えたんです。自粛期間は実際に行動することはことはできないけど、打ち合わせはできる、弾は込められる、という状態でした。そして、最近になっていよいよ手を動かせるとなると、おもしろい実験がたくさん走っている。

遅野井:Typetalkなどのオンラインツールがあって会話ができていたのはとても意味があったと思います。

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